喫茶店文化を風化させた大きな要因に、ペットボトルの存在があるかもしれない。
最近のボクらは朝、ペットボトルの紅茶やジュースを買ってはカバンに入れる。
喉が乾いたらそれを飲むから、喫茶店に行く必要がなかなかないのだ。
100円ちょっとでそれは事足りる。
だからわざわざ喫茶店に入ってコーヒーを飲んだり、紅茶を飲むのが少し惜しくなる。
おまけに、コーヒーも、おいしいものがコンビニで売られるようになった。
カフェラテだとか、キャラメルマキアートだとか。
味もちゃんとしてる。
次第にボクらの足は喫茶店から遠のいた。
ガロが歌った「学生街の喫茶店」。
中学1年生の時に流行ったこの歌を聴いた時。
ボクには喫茶店というところが、夢の世界のように感じられた。
毎日サルに似たNか村クンと遊んでいた頃。
サルとカッパ(ボク)がたわむれていた頃のお話だ。
そんな時聴いたこの歌で、ボクは大人の世界を少し覗いたような気がした。
そうか。
大人になったら、彼女とわっけもなく喫茶店でおっちゃを飲めるのか。
かっこいいなぁ。
ボブディランという人も流れてくるのか。
かっちょいいなぁ。
ガイロジュという外人のおばさんもやってくるのか。
かっちょこばしいなぁと・・・。
歌詞の殆どは理解できていなかったけど。
この曲のかっこよさにボクらは震えた。
今思うと、ボクらの心を突き動かしていたのは。
歌詞ではなく、シンコペーションだったのかもしれない。
独特なリズム。あまり聴いたことのないリズムで、この歌は歌われた。
それがボクらの心に目新しくて。かっちょいいと直観的に、コメニウス的に。
思ったのかもしれないなぁって。
今振り返ると、そう感じる。そして・・・。
最近。喫茶店文化は復活したようだ。
ボクの近所にも、チェーン店ではあるようだけど。
たくさんの喫茶店がニョキニョキできはじめた。ボクは。
コメダの豆が好きだ。えへへ。