プレステージ | 脚立のメモ帳

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クリストファーノーランさんのインターステラーを観たので、ゲオでノーラン借りてきてノーラン祭りしました。
メメントとかダークナイトとか観たことあったのでインセプションとプレステージでノーラン祭り。
最後に観たからなのか、プレステージがいちばん思い返すことが多いので整理するためにも書こうかと思います。

とはいえインターステラー面白かったので、まだやってるとこは映画館やってると思うのでぜひ。大画面高音質で観るべきだと思う。


プレステージの話ですね。
ある二人のマジシャンの命を賭けた勝負を描いています。
そう来れば、考え得るのは「目を見張らんばかりの奇想天外マジックバトル」でしょう。でしょう!わたし、そうなのかなーと思ってました借りる前は。
でも違ったんです。ノーランさんだもの。
しっかりと心に爪痕を残されました。

マジシャンの世界は決して華やかではない。
マジシャンとは、お客に「プレステージ(偉業)」を見せるお仕事。だから、たとえその裏側がどんなにハリボテでできていようと構わないのです。
同業者を出し抜くために彼らは常にハリボテを探して求めて盗んで奪って、若気の至りでは片付けられないような犠牲を払いながら人気を得る。有名になる。でもまたすぐ新しいマジックが発明される。人気が落ちる。
その繰り返しです。
主役の二人は過去の因縁から、互いに互いのマジックを失敗させたり技術を盗ませたりすることに固執しています。周りもきっと気づいてたんでしょうねえ。二人の想いの深さに。
だからこそこの映画は完成してしまった。本当の意味で命を賭けた大バトルになっていました。



ここからはネタバレぽい



どちらが悪いとも言えないし、かといってどっちも良いというわけではないですね。
目には目を歯には歯をってやつですかねえ。

しかし二人とも変わらないのはマジックへの情熱。これは互いを出し抜こうという次元の一つ上にあったように思います。男の子っぽいなあ。そういうとこ好きやで。というか、そこから仲良くできる道は無かったのか…無かったな。途中で閉ざされたんだ奥さんが死んで。

この映画がわかりづらかったのは、二人のいざこざと、二人のそれぞれのマジックを求め、高みにいたる道筋をないまぜにしたからだと思う。
だとしても、結局どっちが描きたいかって、高みにいたる道なんだと思いました。
そのために失ったものは、いざこざで失ったものよりわたしは価値あるものだったと感じます。
まあでもいざこざと高みは複雑に編まれた蜘蛛の糸の様で、なにかひとつでもなかったら存在しなかっただろうな、こんな事。

いくら量産できようとも人間の命を使って行うあのマジックは、存在しても良かったのでしょうか。
一人分の、まっとうな人生を生きれない半人前の二人が織りなすあのマジックは果たして存在しても良かったのでしょうか。
どちらにしろ、人としての範疇を超えたからこその恐ろしくも美しいマジックだったのではと思います。

彼らにきっと後悔は無いだろう、でもそのために犠牲になったものを要らなかったものとは判断できないだろう。精神的な成長を遂げるでもなく、苦労と苦悩を重ねながらぼろぼろになって、それでもマジックに狂う二人の姿から目が離せなくて、もう忘れられないだろうと思いました。
おわり。