UAE国にて今年最高気温、 51度を観測。将来UAE国は”暑すぎて人が住めなくなる”はなし。 | 日通ペリカントラベルネット ドバイ店の現地情報ブログ

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アラブ首長国連邦、そしてその他 中東の国のはなし

暑さは続いておりますが、

昨日水曜日に、今期最高気温、 51.5度に達したとのニュースがガーンメラメラメラメラ

アブダビのリワエリアのメゼイラという観測所にて記録。

 

その後、ドバイ含め都市部でも50度付近をうろうろする暑い気温が続いております。

 

UAE国 気象庁のツイッター  https://twitter.com/NCMS_media 

本日のドバイ最高気温は42-49度くらいで場所により多少異なる。

今後数日は、46-49度、湿度80% 位に達することが予想される笑い泣き

 

さて、3年前、ドバイ各誌で”将来的に(ドバイ含む)湾岸地域は暑すぎて人が住めなくなるメラメラという記事が話題になりました。

GulfNEWS 2015年10月の記事を要約しますと、、、

 

●対象地域はアラビア湾(別称ペルシャ湾)周辺のアブダビ/ドバイ/ドーハ/イランの湾岸地域

更には、一年に一度のイスラム巡礼(ハッジ)が夏になった場合のサウジアラビアのメッカは暑さが巡礼者の命にとっての脅威となる。

 

今まで地球上で経験したことの無いレベルの熱波が2070年以降に予想される。

現在でいうことの”一年で最も高い気温”が年中平均気温となる。

※この話は米 マサチューセッツ工科大学 のジェレミー・パル教授とエルファティハ・エルタヒル教授によってNature Climate Change誌 に寄稿された。

 

●この熱波は気候変動によるもので、いま温室効果ガスの排出を食い止めることで、これを避けられる可能性がある

 

ここでちょっと休憩で、

”高温”+”湿度”+”日射”。これをあわせた指標をWBT (Wet Bulb Temperature)といいます。

 

この最新の研究で、WBT値が35C以上になると、最高に鍛えられた体でも、自分の汗かきだけでは体温を下げることが不可能

この状況で6時間以上滞在すると致命的。

 

☆ちなみに、日本の環境省による熱中症予防のためのWBTの指標は下記。☆

※WBTの表記は気温表記と同じだけど気温とは異なる。

 

ムキーてか、日本では31C以上が危険っていってんじゃん ムキームキームキー

2070年以降は45C は ドバイの様な湾岸地域の都市では最高気温としては常連になることが予想される。

クウェート市の様に60C になる様な地域も年によっては出てくる(科学的予想)。

 

サウジアラビアの紅海エリア地域、メッカやジェッダ含む、は致命的な35Cには行かないだろうが、32C/33Cにはなる(科学的予想)。

※メッカは世界中から巡礼が訪れ、とくに一年に一度の大巡礼には200万人規模の巡礼者が集まる。

大巡礼の際にはメッカの外で太陽の下で行う儀式もあり、これには致命的な環境になる。

 

【でも、エアコンがあるじゃん?】

と、思うでしょう。(と、科学者はつづける)エアコンを設置できる裕福な都市はそれで生き残れる可能性はある。

しかし、裕福でない、たとえばイエメンなども33Cに達する予測。

この環境では、体力の劣る人たち(特に子供/高齢者)は生き残れない可能性がある。

 

繰り返すが、温室効果ガスを食い止めることで、この最悪なシナリオは回避できる(可能性がある)。

 

【湾岸エリアは暑さにとても脆いのだ】

湾岸諸国(わたしたちはガルフと呼びます)は、雲が無い日が多く、日光がそのパワーを存分に発揮してしまう。

そしてアラビア湾(またの名をペルシャ湾)は浅く、非常に熱しやすい。

その為、水が蒸発しまくるので湿気がすごく高くなる。

 

この蒸し暑さが、人間のもつ恒温動物特有の”体の熱を放出する能力”を上まってしまう。

 

”湿気”についてのある学者さん(Mr Erich M. Fischer),の説明。

”フィンランド式サウナの場合は100度まで温度をあげることができる。

それは、絶乾で湿度ゼロだから。体温より高い温度でも人間の体は発汗によってクールダウンすることができる。

トルコ式ハマムの場合、100%に近い湿度が保たれている。

この場合は気温は40度よりもずっと下に下げられている。

温度を高くすると、発汗では足りなくなり、熱が体に蓄積されはじめるから。”

 

”2070年には湾岸エリアは暑すぎて人が住めなくなる”という話は、

学者によっては100%賛同しない人もいる様ですが、少なくとも否定する材料はないようです。。。