翌日、翌々日は電話はなく、少し心配になりましたが、その次の日に電話がかかってきました。
3つの染色体異常の確率は、年齢確率をいずれもかなり下回っていました。
夫にも報告し、これ以上の検査はしないということでまとまりました。
出生前診断は万能ではありません。
絨毛検査、羊水検査以外は確定的検査ではないし、これらの検査でわかるのも数種類の染色体異常だけ。
世の中には無数の病気があります。その程度は様々ですが、後天的に明らかになってくる疾患の方が多いのです。
私にとっては、3つの染色体異常の可能性が低いことがわかったこと(もちろん結果は絶対ではない)以上に、赤ちゃんをエコーで詳しく見てもらえた結果、13週時点では明らかな形態的な異常がなかったことの意義が大きく、これから妊娠を数ヶ月継続していくための精神的な安定を得られたと思っています。
また、命の選別について、よく考えるきっかけにもなりました。
これは結果に心配がなかったから言えることで、結果次第ではもっと悩みの種が増え、どん底になっていた可能性もありますが、その立場になってみないと分かりません。
今回検査を受けるにあたって、ブログや掲示板を検索しまくっていた時、「確定的検査でなくては意味がない」という意見もありました。陽性であれば赤ちゃんを諦めると決めている、あるいはどちらにせよ産むと決めているけれど準備をしておきたいという方はそのような意見なのだと思います。
ただ、まだそこまで気持ちが固まっていない方、漠然と不安だという場合は、それぞれの検査でどんな情報が得られるのか、結果はどのような解釈になるのか(偽陽性、偽陰性率など)についてきちんと理解し、どのような検査が自分達夫婦にふさわしいかをよく考えて実施を決めることが大切だと思います。
その情報をどこで得るかが難しいのですが…産婦人科の先生は、基本的には反対の立場なので、相談して怒られてしまったといった体験談も散見されました。
最初に私にNIPTを勧めてくださった先生(春の異動で退職されてしまいましたが)は、〇〇さんの職業の方は積極的に検査をされる方が多いですとおっしゃっていました。
そんな話を聞いたことがないので少し驚きましたが、確かに昼ごはんを食べながら「うち検査したんだー」とするような話題でもないので、もしかしたらひっそりと検査をしている方は多いのかもしれません。
私たちの職業は、何らかのケアが必要な方との関わりが多く、それも、とても可愛い赤ちゃんの時代から、成人した先まで関わっていきます。
成人したお子さんに付き添うご両親の苦労、そしてお子さん自身が苦労する様子を見ているからこそ、綺麗事では済まされないという実感があるのかもしれません(もちろん、同じくらい喜びの瞬間も共有させていただいてはいるのですが)。
全て推測の域を出ず、私の考えです。
最後はとりとめもない文章となりましたが、これが私の出生前診断(広義の、ということになりますかね)の体験談です。
同じように悩んでいる方の参考に少しでもなれば幸いです。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。