投げやりになっている夫に、私は静かに言いました。

「あなたが思っているほどエコーの検査は万能ではない。産婦人科の検診の時間も無限ではなく、その中で見えた範囲を見ているにすぎない」

「あなたが、先生が何も言わないなら信用する、というスタンスでいくのであれば、それが間違いだとも思わないし、尊重します。」

「もちろん、すべての病気が出生前の検査でわかるわけでもありません。ただ、何かしらケアが必要な子が生まれる可能性について、今回のことがなくても考えておかなくてはならないことだと思う。これはすべての子作りする親が考えておかなくてはならないことで、上の子の時はハッキリ言ってその覚悟が足らなかった。」 


夜中のテンションなので私もだいぶ大げさになっていますが…


「前の妊娠の時はまだ若かったけど、今は高齢出産の範疇に入ります。リスクは確実に上がっている」

「で、もしケアが必要な子が生まれた場合は、ママが専業主婦になるケースも多いみたいなんだけど、うちの場合は”あなたが”仕事を辞めるってことでいいよね?」


風向きが変わりました。


うちは私が大黒柱です。
単身赴任中の夫と金銭のやり取りはほぼありません。マンションも車も私の収入で購入しました。
今は仕事セーブしていますが、夫が主夫になってくれるなら、フルタイム復帰して、私1人で家族みんなを十分食べさせていけます。
ただ、夫にも一家の主人としてのメンツがあるだろうし、どちらかに何かあったときのセーフティネットとして安心なので、共働きをしているという次第です。

ただ、子供の状態いかんではそうはいかない。そうなった時に一般的に仕事をやめるのはママだし、一般論として、子供と一緒にいるのはママの方がいいだろうと思います。私も子供と一緒にいたいです。
でも、仕事は好きだし、その気になればバイトもたくさん入れれば収入は増やせる職種です。子どものためとなれば、私は文字通り馬車馬のように働くでしょう…。


逆に、夫の一馬力では今の生活はできません。サービス残業、土日出勤当たり前、それだけ働いても給料には反映されません。
お金に関しては、もし一馬力になるなら私が働く方が効率的なのです。
しかし仕事は辞めたくない夫。
夫が生活レベル落としてもいいと言うなら、私は子供のためなら仕事を辞める覚悟もありますが、夫はそこまで考えているのか、絶対考えてないだろうなーと分かりながらの問いかけでした。


検査を受けるという結論に持っていきたいわけではなく、むしろ私も検査を受けるかどうか、受けないといけないのか迷っている段階でした。
しかし、夫の他人事感を矯正するには、少し荒療治が必要でした。現実的な想像をさせないと無理だろうと思ったのです。
私に丸投げしないで、主体的に考えて欲しかったのです。