野島けんじテクテク日記 -5ページ目

野島けんじテクテク日記

テクテク歩きながら 考えたこと いろいろ とにかくいろいろ?

震災から5年が経ちました。

あの日。

14:46分。

ボクは、都内の某喫茶店、その片隅でノートPCをカタカタ打っていました。

日常です。

日常であることを意識さえせず、ルーチン・ワークをこなしていました。




突然の大きな揺れ。

「でかいぞ!」
だれかの叫び。

棚に並べられていたコーヒー豆の袋やカップが次々と床に落ちるなか、お客さんのほとんどが出入口に殺到するという騒ぎとなりました。




帰宅途中に見た、涙をボロボロ流しながら歩いていた妊婦さんの顔が、いまでも頭から離れません。

本当に怖かったのでしょう。

お腹の子を守れないかもしれない。たとえ一瞬でもその考えが脳裏をよぎったのだとしたら……。




その後、幾度もの余震。

部屋に散乱した本。

TVに流れ続ける津波の映像。

そして原発事故。



被災地の方々の苦しみはいかばかりか。

なんの被害もうけていないボクには、想像もできません。



もう5年です。

ですが、まだまだ5年です。

この5年間、「生きる意味」を問われ続けてきたような気がします。

生きるための優先順位は?

仕事?

お金?

家族?

安全?

安心?

充実感?

達成感?

etc


こたえは十人十色。

個々人によって優先順位は異なりますが、とにもかくにも最低限度の心と防災の準備だけはしておきたいと思います。










もうすぐ春です。

冬をのり越えた木々が花をつけるのは自然の理。

寒さに耐え抜いてきた種が芽吹くのも自然の理。


もうすぐ桜の季節です。


被災地に咲く笑顔が、もっともっと増えますように。


先週金曜(4日)は、アミューズメントメディア総合学院の卒業式でした。

式の初めのほうで、ノベルス学科の講師として祝辞をのべさせてもらいました。

祝辞をのべる前も、のべている最中も、のべたあともずっと壇上にいたため、卒業生の方々の表情をたくさん見ることができました。

多くの方は笑っていました。
目もとにハンカチを当てている方がちらほら。


笑う。
泣く。
そんな表情の下で、卒業生のみなさんはなにを思っていたのでしょう?


夢をつかみとるための算段。
将来に対する漠然とした不安。
いまこの瞬間を楽しもう!
etc


AMGに在籍していた2年間で、彼らはなにを得たのでしょう?

技術?
経験?
知識?
知恵?
人脈?
要領?
etc

今後、学んだことをどのように活かしていくのでしょう?

もちろん、人それぞれです。

卒業後は、ほとんどの方々がバラバラになります。

自分の道を見つけ、ひとりの力で歩いていかなければいけません。


それでも、ずっとひとりだと疲れるものです。

歩いていれば、「理不尽」や「不条理」といった壁にぶつかってしまうこともあるでしょう。

そんなときは、AMGでつくった「人脈」を頼ってほしいと思います。

話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になるものです。

せっかくAMGで学んだのですから、卒業後も可能な限り利用したほうがいいと思います。

「依存」ではなく「利用」。

学生気分を少しずつ洗い流しつつ、利用できるものはなんでも利用して道を歩き続ける。

できることなら、困っている仲間を可能な範囲で助けてやりながら。

「信頼」や「信用」や「絆」を積み重ねながら。



AMG卒業生のみなさん、からだを壊さないよう自愛の気持ち忘れることなく、今後もがんばってください!

comico更新です!


『ここは、ぼったくりカフェ』


迷子の迷子のみなみちゃん4[第15話]

http://novel.comico.jp/11595/15/



コメント欄を拝見すると、


「つらくなってくる」という一文が目にとまりまして……。



ごめんなさいっっっ!



わざわざコメントを残してくださる心やさしき読者さんに、つらい思いをさせてしまいました。


ストーリーの「つらさ」あるいは「痛さ」を前面に押し出すよう意識しているワケではないのですが……。


読者に届けたいのは、あくまでも、つらいことを経験したために気づくことができた「日々の小さな幸せ」や「人間関係のぬくもり」etcです。



毎日が平和だと、人は平和であることにありがたみを感じなくなります。


楽しさ、幸せ、安全、etc、すべて満たされていると、「それがなくなったら?」ということについて真剣に考えることもありません。


食べ物にさえ塩味や辛味、あるいは酸味が必要です。


甘味ばかりでは胸やけしてしまいますから……。


というわけで、ストーリーにもある程度の「つらさ」や「痛さ」は必要だとボクは考えています。


もちろん程度問題ではありますが。


つらさや痛さばかりは、当然、面白くないので……。


ときどきコメディもやってみようかな……。


もちろん恋愛要素は……。


今後、じわじわと……。


いろいろ考え中です。


ということで、「オススメ」ポチッ and コメントも、どうぞよろしくお願いいたします!

3月上旬。

卒業式シーズンです。

アミューズメントメディア総合学院も4日(金)に卒業式を迎えます。

毎年のことですが、時が過ぎゆくのは早いなあ、としみじみ思います。

あの子たちが入学してきて、もう1年近くが経ったのか……。

1年間、彼らに「なに」を伝えることができたかな?

1年間、彼らは「なに」を吸収してくれたかな?

1年間、ボクは「なに」を彼らから学ぶことができたかな?



毎年、いろんなタイプの生徒さんが入学してきます。

そして、様々な想いを胸に卒業していきます。

卒業は、あくまでもひとつの区切りです。

そこから先。

AMGの卒業生として、彼らは彼らが選んだ世界へ飛び込んでいくはずです。

学院で得た知識と技術、知恵と経験を武器にがんばってほしいものです。



卒業式まで、あと2日。

なんだか、いまからもう涙が出そうになっています。

あ……。

もしかしたら、花粉のせいかもしれませんが……。

明日、2月29日(月)は、拙著、


ぬいぐるみ姫の霊能事件簿 幽霊にあてたラブレター


の発売日となります。


帯にならぶ文言は、


~*~*~*~*~*~*~*~*~*~


制 裁 ね 、

   と彼女は言った。


密室大量殺人事件の現場に探偵よろしく現れたのはファンシーショップの女の子!

信じられないことばかり起こる、青春アクション伝奇ミステリー(ラブ少々!)


~*~*~*~*~*~*~*~*~*~


続けて、

カバー袖の説明文は、


~*~*~*~*~*~*~*~*~*~


「寝坊で遅刻したら、生徒全員死んでいて好きな子は幽霊になっていました」


慎と青葉(幽霊)が途方にくれていると、現れたのはファンシーショップ「ひめきこと」の姫と皇乎。ふたりは「もうひとつのお仕事」で呪いを解いて青葉を含めて、死んだ全員を生き返らせると言う。


動くぬいぐるみ部隊、学校にかかった呪いの真相、慎と青葉の恋の行方、姫と皇乎の真の目的、そしてふたりの秘密。過去と現在が交錯する中、いくつもの事件が少しずつ解き明かされる、万華鏡(カレイドスコープ)ストーリー。


~*~*~*~*~*~*~*~*~*~


と、非常に<引き>のある文章をつくってもらっています。


作成してくださったN先生に感謝です!


そして、表紙イラストもいい感じです。

加えて裏表紙も!


これもまた、イラストレーターの田中寛崇様に感謝です!


ぜひ、書店で確かめて頂けたら幸いです。


価格が980円+税、と決して安いワケではありませんが、それに見合った、あるいはそれ以上の「読み応え」がある本に仕上がっていると自負しています。


もちろん、多くの方々の協力があったからこそです。


ガッツリと物語に飛び込んでみたい方に、ぜひ!


どうぞよろしくお願いいたします!

comico、『ここは、ぼったくりカフェ』本日更新です!


「迷子の迷子のみなみちゃん」[14話]


http://novel.comico.jp/11595/14/


今週はイラストもあります。



左上が、角田みなみ(迷子の女の子)。

中央が、千年桜(不思議な力をもつお姉様)。

下が、西沢勇樹(イライラ舌打ち男)。


千年桜と西沢がぶつかり合っているシーンとなります。


イラストレーター様にも助けられ、楽しく書くことができています。


この楽しさ(今回は、ちょっと切ない話なのですが……)が読者の皆様に少しでも伝われば嬉しいです。


どうぞよろしくお願いいたします!


本日、comico更新です!


『迷子の迷子のみなみちゃん2』[第13話]

http://novel.comico.jp/11595/13/


不思議な喫茶店EndLEssにやってきた男性客は、なんだかイライラしてて……。


そんな彼だから、いきなり店から5万円を請求されれば当然ブチキレて……。

「ふざけんな!」と大騒ぎです。


そんな状況に「父親を探している10歳くらいの女の子」をからめていくと……。


ちょっと悲しい(かもしれない)物語の導入部が完成です。




イライラ。


多くの場合、心に余裕がないときに発生する感情です。


じゃあ、余裕があったらイラつかないの?


そこは人によりけりでしょうが……。


イラつき、その感情を外へ放出してもあまりいいことはありません。


ですが、これが物語なら話は別になってきます。


イラついているキャラは、他のキャラと簡単に対立させることができます。


イラついているキャラは、シーンのなかで簡単に暴れさせることができます(もちろん、そのキャラに見合った暴れ方をさせなければなりませんが……)。


イラついているキャラの「イラついている理由」を練り込めば、そこにキャラの「生き方」を見出すことができます。


13話以降、イラついている男性客の「生き方」をボクなりに描いています。


興味をもっていただけたら幸いです。



今月29日(月)に拙作が出版されます。

ぬいぐるみ姫の霊能事件簿 ~幽霊にあてたラブレター~

この本は、2003年に出版した「純情FBA」を改題改稿したものです。

AMG出版からの販売となります。

オリンピックイヤーのうるう年、その2月29日に発売なんて、ちょっと嬉しいです。

そして、

ずっと前に書いた本を再び書店にならべてもらえるなんて……。

ありがたいことです。



紙の本がなかなか売れない時代です。

小さな書店は、次々と店をたたんでいます。

ボクの行きつけの書店があった場所も、去年の秋頃、コンビニになってしまいました。

書くのは大好きです。

物語をつくることも大好きです。

でも、文章でご飯を食べ続けることは決して楽ではありません。

「好き」という武器だけでは、続けていくことが難しい時代です。

それでも、好きなことをコツコツ続けていれば、ときどき嬉しいことがあります。

例えば、時間という土砂の下に埋もれていた拙作を掘り起こしてもらえたり。



2003年。

当時の担当は、とてもきれいなAさんという女性でした。

Aさんは、落ち着いた雰囲気のなかに熱いモノをもっている方でした。

まだまだ駆け出しの作家だったボクは、年上の彼女にたくさん助けてもらいました。

今回再出版が決まった本の初稿は、当然、2003年にできています。

最初にそれを読んでくださったのが、Aさんでした。

Aさんから頂いた「キターーーーー!」という読了報告のメールは、10年以上経ったいまでもよく覚えています。

駆け出しにとって、担当様から作品について嬉しい言葉をいただけることなど滅多にありませんから。

あれから約13年。

光陰矢の如し、です。


「純情FBA」を、新たに『ぬいぐるみ姫の霊能事件簿 ~幽霊にあてたラブレター~』として読者の手元へ再び届けることができるなんて……。

本当に、ボクは人に助けてもらってばかりです。

ありがたい限りです。


また、発売日が近くなりましたら宣伝します!!

comico「ここは、ぼったくりカフェ」のイラストをお届けします。

http://novel.comico.jp/11595/12/


今回は、千年桜さんの色っぽい姿です。


頭ナデナデされている子は、角田みなみちゃん。



イラストレーター様のお力で、千年桜さんを美しく、みなみちゃんを可愛らしく描いてもらうことができました。


感謝感謝です。


現在発売中のSFマガジン2月号に、アミューズメントメディア総合学院ノベルス学科の卒業生が書いた短編が掲載されています。
P256~260です。


マルドゥック・クランクイン!-if-

著者:渡馬直伸



冲方 丁さん原作、『マルドゥック・スクランブル』の実写映画化をめぐる人間模様を描いた、ちょっと面白い切り口の短編です。

気にしていただけると幸いです。



卒業後、いろんなことがあったはず。

「もう書くのやめようかな……」と思ったことも1度や2度ではないはず。

「理不尽」や「不条理」を経験したこともあるでしょう。

それでも、それでも、それでも彼は書き続けた。

結果……!


講師として、これほど嬉しいことはありません。

後輩たちの励みにもなります。

ときには、がんばり続けることが苦しくなることもありますが……。

強く望み、そして正しく行動すれば、結果は自然とついてきます。

続ける。

とても楽しくて、すごく難しくて、いちばん大切なことです。

心身の健康に気をつけながら続ける。

本当に大切なことです。