本日は、アミューズのノベルスストーリー講座でした。
講師としてあれこれ話したあと、
「なにか質問はありませんか? 講義と関係のないことでもかまいませんよ~」
と受講生の方々を見回すと……。
いくつか質問をいただきました。
その中でふたつ、考えさせられたモノをご紹介します。
①
「ラノベのキャラ(のような人間)が実際にいたら、ちょっと現実的ではないのに、ものの本によると『リアリティを出せ』とありますが、そのあたり、どうなのでしょう?」
②
「萌えとエロは同じだと思いますか?」
だいたい、こんな内容だったと記憶しています。
まずは①を。
『リアリティ』という言葉、よく考えたらクセモノですね。
似たような意味で、『キャラに血を通わせる』という言葉もつかわれていますが……。
簡単に言えば、「ラノベ的なリアリティ」となります。
けど、それじゃあ「ラノベ的って、なに?」と質問を続けられたら、また長々とした説明が必要になってきます。
そもそも、「ライトノベル」の定義そのものが曖昧で……。
う~~~ん。
サラッとこたえるには言葉が足りず、キッチリ説明しようとすると時間が足りない。
質問者の方には、中途半端なこたえを返してしまいました。
ごめんなさい!
続いて②は。
「萌えとエロは、違うモノだと思います」
と(とりあえず)こたえておきました。
よくよく考えれば、これもまた難しい問いです。
萌え。
エロ。
見方、読み方、感じ方、etc によっては、萌えにもエロにも捉えることのできるシーンはたくさんあります。
読者によって、うけとり方は千差万別です。
境界線が曖昧な、萌えとエロ。
作者なら、「自分の萌えはコレ! エロはコレ!」と言い切ることができるでしょう。
でも、質問者へ筋が通るように説明しなければならない場合は、やはり迷いが生じます。
こんなときはいつも、「野島の個人的な考え方ですよ」という断りを入れるように心がけています。
どんなことでも、思考の角度さえ変えれば解釈は無数にできるはずです。
つまり、「絶対はない」ということになります。
ボクは、ボクの考え。
そんな「野島けんじの考え」を耳にして、受講生の方々はなにを思い、感じてくれたでしょうか?
できることなら、「野島の考え」を踏み台にして、自らの思考を自由にひろげていってほしいものです。
今回は(も?)、考えさせられる質問を頂いたので、いろいろと勉強になりました。
感謝です!