サマースクール2日め。
ボクなりに『ストーリーのつくり方』を、あれこれとしゃべってきました。
なにかをつくるとき、手っ取り早い方法のひとつに「パクリ」があります。
「盗作」ではありません。
パクリ、です。
言葉が悪いようなら、「インスパイア」とか「下地にする」と上品に言い換えてもかまいませんが……。
パクリは、モノづくりの基本だとボクは考えています。
もちろん、どこからパクッてきたのかすぐにバレるようではいけません。
いろんなストーリーを自らの内にとり込み、
いろんな要素をパクリ、
自分なりに手を加え、
自らが絞り出したストーリーにのせていく。
読む。観る。知る。パクる。考える。書く。悩む。
その他、いろんなことを繰り返し、自分自身の感覚や技術を磨いていくことが大切です。
様々な過程を面倒だと思わず、楽をしようと考えず、悩むことに背をむけず、意地で自分を育てていけば、必ず感覚や技術をより高い次元へ押し上げることができるはずです。
パクるという行為は、元ネタから作家の「狙い」や「息づかい」を学ぶことにもつながります。
ストーリーを真剣に見つめる「目」と「姿勢」をもっていなければ、本当の意味でのパクリはできませんから。
講義では、『ストーリーの作り方』というよりも、『自分の育て方』をあれこれ話してばかりだったような気がします。
ちょっと反省です。
しかしながら、小説は書き手自身の人間性がにじみ出るものですから、やはりきちんとした自分(作家性)を育てていってほしいものです。
ボクも、自分自身から目を背けることなく、しっかりと育てていきたいと考えています。
10年後、20年後、もっと先……。
ボクは、どんな育ち方をしているのでしょう?
そして、たくさんの生徒さんたちも。
楽しみです!