風の強い日でした。
しかも雨まじり。
折りたたみ傘で風をうけていたら、骨がポキッ。
もちろん、ボクの骨がポキッといったわけではありません。傘の骨です。
ただでさえ小さめな折りたたみ傘なのに、骨が折れたら……。
肩やバッグが濡れまくりです。
骨が折れた傘を手に、テクテクと吉祥寺へ。
その途中、道端でタバコを吸っている男性がいました。
吉祥寺の商店街やその周辺は、禁煙区域になっているのですが……。
禁煙マーク無視でタバコを吸ってる人なんて、あちこちで目にします。
小雨の中、傘もささずにタバコをスパスパ。
その声は、突然でした。
「おい、おめぇ、どうどうと吸ってんじゃねぇぞ!」
声の主は、ビルの駐車場入口に立っているガードマンです。
年齢は60代前半でしょうか。
ガードマンが、タバコを指に挟んだ男性へ歩み寄っていきます。
と、男性がポイッとタバコを足もとに投げ捨て、そのまま逃げていきました。
スタスタスタ、と普通の歩調で。
「待てこの野郎! 拾えよっ!」
スタスタスタスタスタスタスタスタ。
火がついたままのタバコを捨てた男性は、そのまま大通りへ。スタスタスタ。
ガードマンは……、落ちたタバコを踏みつけたあと拾っていました。
怒鳴るガードマン。
怒鳴り声を微風のようにうけ流すマナー違反者。
なんだか喜劇を観ているようでした。
怒鳴られたら、だれだっていい気持にはなれません。
でも、タバコをポイ捨てして歩き去ってしまうのは……。
ん~~~?