なくなるその日は不思議なことばかりでした。


ひとつ前の投稿で、おばもコメントしていましたが、私の方面から遡ります。




前の晩は泊まっていたので、つきっきりで近くにいました。“つきっきり”という言葉の通り、夜通し付き合いました。母は起きていました。もう寝ていいよと何度も言うのですが、それでも母は起きていました。

目は閉じたまま、介護ベッドの電動操作を利用して、起き上がっては寝て、を何時間も何時間も繰り返していました。


母が、「ウィーン」というと操作の合図です。ボタン操作を強制させられ、ちょっと私の操作が鈍くなると、手をボタンのところに持っていき、自分で押すこともありました。


私は前日から投与している強い痛み止めのせいで頭がおかしくなってしまったのかと思いましたが、真夜中に突如発した言葉が「今晩が最後だから。」でした。


母は、リハビリのつもりで、今やらないと、みんなともう話せなくなっちゃうという気持ちで、この謎の腹筋運動をしていたのです。

薬のせいではなく、紛れもなく、母らしいなと思いました。


この頃は嚥下も、用を足すのもうまく出来なくなっていた状態だったのに、その晩だけは薬を飲む為に水を飲んだり、立ち上がりたいと言ったり、体を動かしたり、母の底力を見ました。

本当に強い人です。


朝方、私の方が先に限界が来たので、父とバトンタッチをしましたが、謎の腹筋運動は続いていました(笑)



9時頃には、介護の方が体を拭いてくれたり、歯磨きなどモーニングサービスをしに来てくれるのですが、


その日の母は、「冷たくして〜」と言って、

タオルをキンキンに冷やして、「もっともっと〜」といつもと違う言動でした。


夜の元気な姿とはちょっと雰囲気の違う様子でした。(寝てないせいかな、と思いました)


そして、足つぼマッサージの青木さんが来てくださり、気持ちよくリンパマッサージを受け、


偶然(?)、CS60の夏彦先生の施術を受けることもできました。

おばらからの当日のお声掛けにも関わらず、なんとそのまま来てくださりました。(連絡してくれたおばもナイス‼︎)


母の好きだった先生方のマッサージを次々に受けられ、もう、奇跡の連続です。


別れ際には、寝たきりだった母は、起き上がりたい意思を見せたので、起こすと、“ありがとう”と握手を交わしていました。



そして、

昼過ぎには兄がきて、


夕方に訪問のお医者さんや、看護師さんがきました。


おばが口にお水を湿らしていると、

それまで目をずっと開けなかった母ですが、

家族みんな揃っているその時間に、

最後の力を振り絞って、目をカッと見開きました。

長い間見開いていたので、ここぞとばかりに集合写真を撮って、看護師さんにカメラマンになってもらうことができました。

あまりにも開けていたので、乾いちゃうよ〜閉じていいよ〜といって、目を閉じさせて、(結局昨日から寝ていなかったこともあり)寝ていいよ〜と皆で声を掛けました😌

この時は、もう脈も測れないくらいになっていたのに、母はすごいです。


そして、看護師さん達が帰って数時間も立たないうちに、そのまま眠るように天国へいきました👼


先ほどのカメラマンになってくださった看護師さんがまたいらして、“エンゼルケア”といって、生前使っていたシャンプーやボディソープを使い、体をキレイにしていただき、お気に入りのお洋服を着させることが出来ました。

リンパが腫れて、着られなくなっていた一張羅を着せてあげることができました😌


普段のお化粧品で、娘である私が、母にお化粧をしてあげました。


とてもキレイでした。


ここ最近の苦しい表情は消え、穏やかな表情をして、笑っているようにも見えました。


家で母を看取ることは、想像もしていませんでしたが、とてもパーソナルで、私たちの家族には合っていたと思います。


在宅医療のチームワークや、介護サービスの方、ケアマネさんには本当に感謝でいっぱいです。


悔やんでも仕方がないので、明るく、生きて、それが母の一番の報いになるんだと信じていたいと思います✨


年内にブログを完結させないと、怒られそうな気がして、なんとか書き終えました😅




ママー!

これからも見守っててねー!




《額に入ったのは、本人からのリクエスト写真》