気まぐれ気のまま映画日記

気まぐれ気のまま映画日記

暇さえあれば映画!
ジャンル問わず何でも観ます

製作年:2026年
製作国:アメリカ
日本公開:2026年8月14日

監督:マット・ベティネッリ=オルピン、タイラー・ジレット

出演:サマラ・ウィーヴィングキャスリン・ニュートンサラ・ミシェル・ゲラー

 

 

大富豪の一族の息子との結婚初夜に、花嫁の命を狙う伝統的なゲームを生き延びたグレース(サマラ・ウィーヴィング)だったが、新たなゲームの標的に選ばれる。そのゲームは六つの名家が参加し、世界を支配する主席の座を懸けて争うというもの。ハンターたちに追われるグレースにとっての唯一の味方は、長年絶縁状態だった妹のフェイス(キャスリン・ニュートン)だけだった。

大富豪に嫁いだ花嫁が結婚初夜に命を狙われるゲームを描いたサバイバルホラーの続編。前作でゲームを生き延びた主人公が、世界の支配者を懸けて争われる殺りくゲームのターゲットとなる。前作に引き続き監督をマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレットが務め、主人公をサマラ・ウィーヴィングが演じる。共演はキャスリン・ニュートン、サラ・ミシェル・ゲラー、デヴィッド・クローネンバーグ、イライジャ・ウッドなど。

大富豪の一族に嫁いだ花嫁が結婚初夜に命を狙われる殺戮ゲームを描いた続編。前作で地獄のかくれんぼを生き延びた主人公が、今度は世界の支配者を懸けて争われる新たなゲームの標的となる物語。前作のラスト直後から物語が始まるため、あの狂気の夜の余韻をそのまま引き継いだ続編になっております。

今回もルールはシンプル!逃げるか戦うかの2択。前作の象徴ともいえる人体爆発という強烈な演出は今回も健在で、シリーズ特有のブラックユーモアと残酷描写がしっかり受け継がれていました。豪邸の中で繰り広げられる殺戮ゲームという設定は変わらないものの、今回はスケールが広がり、登場人物も増えて、一族同士の醜い争いや儀式も見どころになっています。前作以上に大きな陰謀や世界の支配というテーマが絡んでくることで、前作とは違う方向のカオスが生まれていました。何回F〇CKって言ったのかな。姉のグレースも凄いけど、妹のフェイスのぶっ飛びぷりも凄い。

 

ゲームに勝った主人公グレースが再び地獄に引き戻される展開は理不尽そのものだけれど、今回はグレースの戦う決意が前作以上に際立っていて、サバイバルホラーとしての緊張感がしっかり保たれている印象でした。血まみれになりながらも必死に生き延びようとする姿は、もはやホラーというよりアクションヒロインのよう。どれだけ深い傷を負っても戦い続けられるのは、ちょっと気になるところではありますが…。でも前半のゲーム、そして後半の儀式。意外な方向に話が進んでいったのは新鮮で楽しめました。

でもキャラクターの魅力にもう一段深みがほしかったところ。 特にせっかくイライジャ・ウッドが弁護士役として登場するのだから、もっとサイコパス感を前面に出してほしかったです。

 

シリーズとしての魅力であるブラックユーモアと残酷描写はしっかり継承されていて、テンポの良い殺戮ゲームを楽しむ映画としては十分。これは、もしかして3作目もあるのか!?

 

この作品の評価……★★★★☆(満点は★5)

製作年:2026年
製作国:アメリカ
日本公開:2026年8月14日

監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル

出演:アン・ハサウェイ、ユアン・マクレガー、メイジー・ステラ

 

 

 

人々が平穏に暮らしていた町・オークストリートで不可解な現象が次々に発生し、停電や断水、道路が寸断されて周囲から孤立するなど、町の様相が一変する。プラット一家が相次ぐ異変に危機感を募らせる中、太古に絶滅したはずの恐竜が出現して住民たちを襲い始める。恐竜の脅威から逃れ、そして町から脱出するため、一家は結束してサバイバルに挑む。

平穏な日常から突如謎の異変に巻き込まれ、恐竜が出現した町でサバイバルを繰り広げることになった一家を描くSFアドベンチャー。製作には『クローバーフィールド』シリーズなどのJ・J・エイブラムスが名を連ね、『イット・フォローズ』などのデヴィッド・ロバート・ミッチェルが監督を担う。『プラダを着た悪魔』シリーズなどのアン・ハサウェイ、『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガーをはじめ、メイジー・ステラ、クリスチャン・コンヴェリーらが出演する。

平穏な日常が突然崩れ去り、恐竜が出現するという理解不能な異変に巻き込まれた一家のサバイバルを描くSFアドベンチャー。予告編の段階で恐竜が登場することは分かっていたので「なぜ恐竜が現れたのか?」「この異変の原因は何なのか?」という部分に期待していたのだけれど、物語はほぼ終始“恐竜vs人間”のアクションに振り切られていました。

プラット一家の戦闘能力の高さには驚かされる。一般家庭とは思えないほどの冷静さと強さで次々と恐竜に立ち向かっていく姿は前職何かしてました?って思うくらい。アクションのテンポは良く、恐竜の造形や動きの迫力もあり、サバイバル映画としての見応えは十分ありました。ただ、物語のカギとなる“異変の理由”が細かく説明されないまま終わってしまったのと、意外とあっさり収束した印象でした。

ちょっとグロい描写もあり、まさかの恐竜の交尾シーンもあり。恐竜が徘徊している状況にもかかわらず登場人物たちが外で大声を出しすぎる場面が多く、イライラしたし危機感の薄さがリアリティを削いでしまっているように感じました。サバイバルものとしては、もう少し慎重さや緊張感がほしかったところ…。最後にグレッグを呼び戻してハッピーエンドっぽく見えるけど、その元の家族はグレッグがいなくなってデニースと子供たちだけで恐竜に立ち向かうことになるのではないの?

 

キャリアウーマンではないアン・ハサウェイの姿はとても新鮮でした。母親として必死に家族を守ろうとする姿が印象的でした。恐竜アクションを純粋に楽しむ映画としては十分な満足感がある一方で、SFとしての理由や背景を求めると物足りなさが残る作品でした。でも夏休みの恐竜映画としては良いんじゃないでしょうか。

 

この作品の評価……★★★★☆(満点は★5)

製作年:2025年
製作国:ノルウェー
日本公開:2026年2月20日

監督:ヨアキム・トリアー

出演:レナーテ・レインスヴェステラン・スカルスガルドエル・ファニング

 

 

 
ノルウェー・オスロで俳優として活動するノーラ(レナーテ・レインスヴェ)と、その妹で夫や息子と穏やかに暮らしているアグネス(インガ・イブスドッテル・リッレオース)。ある日、幼いころに家族を捨てて以来疎遠だった映画監督の父・グスタヴ(ステラン・スカルスガルド)が現れ、自身にとって15年ぶりとなる新作映画の主演をノーラに打診する。今も父に対して複雑な感情を抱く彼女は断るが、ほどなくしてアメリカの人気若手俳優・レイチェル(エル・ファニング)が主演に決定。さらに撮影場所がかつて家族で暮らした実家であることが分かり、ノーラは動揺する。
『わたしは最悪。』などのヨアキム・トリアー監督による人間ドラマ。幼少時に家族を捨てた父親を許せない娘と、俳優である娘を主演に新作を撮ろうとする映画監督の父親との関係を描く。『わたしは最悪。』にも出演したレナーテ・レインスヴェが主人公、彼女の妹を『ビューティフル・ライフ』などのインガ・イブスドッテル・リッレオース、姉妹の父親を『奇跡の海』などのステラン・スカルスガルドが演じるほか、エル・ファニングらが共演。カンヌ国際映画祭グランプリなどを受賞した。
幼少時に家族を捨てた父親を許せない娘と、俳優である娘を主演に新作を撮ろうとする映画監督の父親との関係を描いた作品。監督は『わたしは最悪。』などのヨアキム・トリアー。第98回アカデミー賞では国際長編映画賞を受賞しました。
家族の確執、憎しみ、喪失感…家族だからこその溝が生まれ、愛したい、愛されたいと思いながらも、上手くかみ合わない家族。寄り添いたいのに距離が縮まらない。その不器用さがとてもリアルで、観ている側にも伝わってきました。自由奔放な映画監督の父親を持つ姉妹の葛藤は、なかなか共感しづらい部分も多かったですが、切ない気持ちは伝わってきました。でも映画という芸術を通して、壊れていた家族の絆が再び取り戻していく展開はとても素敵でした。父親と娘では上手くいかなくても、監督と女優なら上手くいく。家族って不思議だな。家族の中で自分だけが取り残されているようなノーラ。妹アグネスの優しい一言がノーラを救う場面は家族の中にたった一人でも寄り添ってくれる存在の証明。孤独を抱えていたノーラを妹アグネスの優しい一言に救われたと思います。
父親の身勝手さにイライラする場面もありましたが、最後に新しい家族のスタートが見れて良かったです。
 
そして相変わらずのエル・ファニングの可愛さよ
 

この作品の評価……★★★★☆(満点は★5)

製作年:2026年
製作国:日本
日本公開:2026年5月22日

監督:堤幸彦

出演:唐沢寿明芦田愛菜三浦透子鈴木伸之、トリンドル玲奈玉山鉄二、浅野ゆう子

樺山桃太郎(唐沢寿明)が司会を務める推理クイズ番組「ミステリー・アリーナ」に、予選会を勝ち抜いた一子(芦田愛菜)、ギャンブル(鈴木伸之)、レジェンド(玉山鉄二)、仏滅(奥野壮)、エジソン(野間口徹)、あのミス(浅野ゆう子)が挑む。正解者不在によるキャリーオーバーで100億円に達した賞金を狙う彼らは「嵐の中、孤立した洋館で起きた殺人事件」という問題を推理していくが、樺山から不正解者は収容施設に送られると宣言される。
深水黎一郎の小説「ミステリー・アリーナ」を実写化したミステリー。正解者に賞金100億円が贈られる推理クイズ番組の挑戦者たちが、番組に隠された恐ろしい秘密を知る。監督は『Page30』などの堤幸彦。『ラストコップ』シリーズなどの唐沢寿明、『星の子』などの芦田愛菜、ドラマ「そばかす」などの三浦透子のほか、鈴木伸之、トリンドル玲奈、玉山鉄二、浅野ゆう子らが出演する。

深水黎一郎の小説「ミステリー・アリーナ」を実写化したミステリー。正解者に賞金100億円が贈られる推理クイズ番組の挑戦者たちが、番組に隠された恐ろしい秘密を知るストーリー。推理クイズ番組という奇抜な設定に惹かれて観たものの、正直言って序盤から「これはつまらなそう…」という嫌な予感がしましたが、案の定最後までモヤモヤしてました。賞金100億円というルールや、嵐の洋館で起きた殺人事件を挑戦者たちが推理するという展開はアイデアだけなら確かに面白いですが、その面白さを活かすどころか、自ら潰していくような演出が延々と続くのが残念でした。

 

まず、お笑いが寒い。とにかく寒い。 樺山やスタッフが突然踊り出す場面は観ているこっちが気まずくなるレベル。堤幸彦作品の“悪ノリ”が完全に裏目に出ていて、ミステリーの緊張感を壊すだけの邪魔なものになっていました。しかもその寒さが何度も何度も繰り返される地獄。そして銃を持ったスタッフが大量にいるという謎設定。グダグダした台詞とアクション。 挑戦者たちが真剣に推理しているのに周囲は茶番のような言動で、もはや何を観させられているのか謎でした。

極めつけは最後のオチ。 これが本当に弱い。拍子抜けというか「ここまで引っ張ってこれ?」というガッカリ感がすごい。アイデアは良いのに演出が壊滅的。 堤幸彦の悪ノリが暴走し、ミステリーとしての面白さを自ら踏み潰してしまった作品でした。もう一度「トリック」のような名作を作ってくれよ堤さん。

 

この作品の評価……★★★☆☆(満点は★5)

製作年:2026年
製作国:日本、フランス
日本公開:2026年8月28日

監督:中野量太

出演:坂口健太郎早瀬憩堀田真由倉田瑛茉滝藤賢一原田美枝子

身寄りのない28歳の西山夕平(坂口健太郎)は、自分の中で決められたルーティンをこなすだけの日々を送り、それを寂しいとも思わずに生きてきた。そんな彼の単調な日常が、職場のパート職員・東浜紗月(堀田真由)との出会いにより色づき始める。あるとき彼女から5歳の娘・朝子(倉田瑛茉)を紹介され、夕平は紗月がシングルマザーであることを知る。彼女たちとの交流を通じ、家族の温かさに触れた夕平の心は解きほぐされていく。
『湯を沸かすほどの熱い愛』などの中野量太監督が、罪と贖罪、赦しをテーマに撮り上げたヒューマンサスペンス。身寄りのない孤独な青年がシングルマザーとその娘に出会い、彼女たちと過ごすうちに生きる喜びを見いだしていく。『盤上の向日葵』などの坂口健太郎が主人公を演じ、『違国日記』などの早瀬憩、『バカ塗りの娘』などの堀田真由のほか、倉田瑛茉、滝藤賢一、原田美枝子らが共演する。

MOVIE WALKER PRESSの試写会で鑑賞。上映後には中野量太監督のトークイベントもあり、監督自身から本作への想いを聞けたことで、物語をより深く知ることができました。

『湯を沸かすほどの熱い愛』以来、約10年ぶりに完全オリジナル脚本で挑んだ本作。身寄りのない青年・夕平が、シングルマザーの紗月とその娘・朝子と出会い、彼女たちと過ごす時間の中で、生きる喜びを少しずつ取り戻していく物語。 愛を知らない男が、愛に触れ、愛を注ぎ、愛を育もうとする。しかし、誰かを愛するという行為は、時にエゴとして受け取られてしまうことがある。理解できなかったことが、時間がたてば理解できることもある。けれど時間は巻き戻せないし待ってくれない。ゴム手袋も、パン切り包丁も、スカイツリーも、サボテンの花の開花時期も、タイミングやキッカケが上手く回れば、ピースが上手くハマれば、きっと夕平も朝子も紗月も幸せな日々を送れたのかもしれないと考えると切ない…

 

血縁や制度では説明できない“家族のカタチ”について観客に静かに問いかけてくる映画。言葉では表現しづらい、でも確かに存在する繋がり。そのカタチの曖昧さをとても丁寧に描いていたように感じました。観ていると「赦し」という言葉が自然と浮かんでできました。どこまでいけば赦しと言えるのか。赦しとは相手の過去を受け入れることなのか、それとも自分の痛みを手放すことなのか。映画ではその答えを明確には提示していません。ただ、登場人物たちの心境を通して観客自身に考えさせてくるところが本作の魅力だと思います。

 

ソフトクリームを持ちながら朝子を見つめる夕平の表情は、愛しているからこその意地悪であり、もう“親”のそれだった。運動会での抗議の場面も彼なりの不器用な愛情表現に見える。愛はいつも正しい形で表れるわけではなく、歪んだり遠回りしたりしながら、ようやく届くことの方が多い。

夕平に殺意があったかどうか。パン切り包丁を持っていった理由は観る人によって解釈が分かれそう。彼女を傷つけるためだったのか、ただ借りていたものを返そうとしただけなのか。真実は本人しか知らない。だからこそ、この場面は彼の心の闇と光が同時に見える非常に象徴的なシーンになっていたと思います。

 

坂口健太郎さんの演技は圧巻でした。前半の柔らかい笑顔、中盤の深い闇、後半の涙。その振れ幅が見事で、特に面会室での演技は胸を締めつけられるほどリアルでした。夕平という人物の複雑さを、ただの問題を抱えた青年ではなく、愛を求め、愛を恐れ、愛に救われる人間として見事に演じきっていました。

朝子役の早瀬憩さんの演技もまた素晴らしかったです。「違国日記」の時とはまた違ったタイプの役でしたが、素晴らしい演技力でした。今後の活躍が楽しみな女優さんの1人になりました。

 

鑑賞前と鑑賞後では、「私はあなたを知らない、」という言葉の響きが全く違って聞こえる。拒絶の言葉ではなく、相手を理解しようとするための出発点として受け取れるようになる。この変化こそが本作が観客に与える最大の体験だと思います。静かで、優しくて、痛くて、温かい。 観終わったあとにそっと心の奥に残る映画でした。

 

この作品の評価……★★★★☆(満点は★5)

製作年:2025年
製作国:オーストラリア
日本公開:2026年5月8日

監督:ショーン・バーン

出演:ハッシー・ハリソン、ジェイ・コートニー、ジョシュ・ヒューストン

 

 

 
サーファーのゼファー(ハッシー・ハリソン)は、ある出来事で心に負った傷を癒やそうと、オーストラリアのゴールドコーストを訪れる。サーフィンを通じて地元で不動産業を営むモーゼズ(ジョシュ・ヒューストン)と親しくなり、穏やかな新生活を送ろうとしていたゼファーだったが、サメ体験ツアーの船長タッカー(ジェイ・コートニー)にさらわれる。ヘザー(エラ・ニュートン)という女性と共に船上に監禁されたゼファーは、タッカーから逃れる機会をうかがう。
サイコパスとサメの脅威にさらされる女性の姿を描き、第78回カンヌ国際映画祭で上映されたスリラー。サメ体験ツアーの船長によって監禁されたサーファーが、サメが潜む海上で狂気に取りつかれた船長から逃れようとする。メガホンを取るのは『ラブド・ワンズ』などのショーン・バーン。『ダンジョン・クエスト』などのハッシー・ハリソン、『スーサイド・スクワッド』シリーズなどのジェイ・コートニー、ドラマ「デューン 預言」などのジョシュ・ヒューストンのほか、ロブ・カールトン、エラ・ニュートンらが出演する。

サメ体験ツアーの船長によって監禁されたサーファーが、サメが潜む海上で狂気に取りつかれた船長から逃れようとするスリラー。 “ヒトコワ”と“サメコワ”が同時に襲いかかる今までにない作風。陸に戻っても海に逃げても地獄という絶体絶命の状況が続き、最初から最後まで緊張が途切れない面白さがありました。

なんといっても船長タッカーのサイコパス感が怖すぎる。 怒鳴り散らすわけでもなく、暴れ回るわけでもなく、淡々とした声で異常なことを言う。 その落ち着きが逆に恐怖を増幅させていました。この静かな狂気がサメよりも海よりも怖い。

そんなタッカーに対して、ゼファーの諦めない姿勢もカッコいい!海に落ちても、船に戻っても、逃げても追われても、最後まで諦めない。 タッカーの狂気とゼファーの粘りがぶつかり合うことで、ただのサメ映画では終わらない人間ドラマが生まれているところも面白かったです。

 

助かったと思ったら死ぬかも!?という展開の連続で、B級映画のようなノリに見えるのに、実際は演出も構成も丁寧で「これ実はA級映画なんじゃないのか!?」と思わせるほどの仕上がりでした。人間の狂気と海の恐怖が互いを増幅させるように絡み合い、 陸も海も逃げ場のないサバイバルが続く98分。  “ヒトコワ×サメコワ”の二重の恐怖が最後まで途切れない一本でした。

 
檻に入ってサメツアーなんて絶対無理!
 

この作品の評価……★★★★☆(満点は★5)

製作年 : 2010年
製作国 : 日本
2010年7月17日公開
監督 : 米林宏昌
声の出演 : 志田未来,神木隆之介,大竹しのぶ,竹下景子,三浦友和,樹木希林

アリエッティはとある郊外の古い屋敷に住んでる小人の女の子。小人の一族は、自分たちの暮らしに必要なモノを必要なだけ人間の世界から借りて生活する、借りぐらしの種族だ。アリエッティが初めて借りに出たその夜、借りの最中に病気の静養でこの屋敷にやってきた少年・翔に姿を見られてしまう。人間に姿を見られたからには、引っ越さないといけない。掟と好奇心の間でアリエッティの心は大きく揺れるのだった…。
メアリー・ノートンのファンタジー小説「床下の小人たち」を基に、古い家の台所の下に暮らす小人一家の物語が展開するジブリ・アニメ。企画は『崖の上のポニョ』の宮崎駿が担当し、『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』といったジブリ作品にかかわってきた米林宏昌が監督を務める。舞台を1950年代のイギリスから現代の日本に移した設定と、人間の少年との出会いによって翻弄される小人の少女アリエッティの運命の行方に注目だ。

(2026.8.11レビュー)

公開時に映画館で観た以来、16年ぶりに金曜ロードショーで再鑑賞。ダンゴムシで玉遊びはシュールすぎる。メアリー・ノートンの児童文学「床下の小人たち」を原案にしたファンタジー。本作の監督を務めたのはこれが初監督作品となるスタジオジブリの新鋭・米林宏昌。


小人のアリエッティと病気の静養で屋敷になってきた少年ショウの交流を描いた本作。小人の視点から見る世界は面白い。釘や瓶、針など、様々なモノを利用してアリエッティ家族は暮らしています。借りぐらしというより借りパク。まぁ結構な単純なお話でした。ジブリ作品としてはあまりにも世界観が狭すぎる気がする。小人の世界だからというわけではなく、話に広がりがない。お手伝いの意地悪おばちゃんが憎たらしいけど面白い。
アリエッティに「君たちは滅びゆく種族なんだよ」って微笑みながら言うショウ君の神経が分からない。でもショウ君も病気だから“死”について神経質になっているのかな。そしてショウくんの手術の結果はどうなったの!?もう少しアリエッティとショウ君の交流が深く描かれていたら共感や感動ができたかもしれない。でも人間との共存の難しさや、人間もいつかは滅びゆく生き物なのだと再認識させられました。そう考えると「もののけ姫」って深いメッセージ性が詰まっていてよく出来てるよね。「もののけ姫」が観たくなった。


結局はショウ君が見つけなければアリエッティ家族も引越さずに済んだんじゃ…なんてことは考えないでおこう。

ストーリーは物足りないけど小人たちのミニチュアの世界は綺麗でした。

 

この作品の評価……★★★☆☆(満点は★5)

 

(2010.7.19レビュー)

最近のジブリ作品は話が複雑過ぎて大人向けのような気がする…。たぶん今回もそんな感じなんだろうなと予想してました。しかし実際観てみると今回の「借りぐらしのアリエッティ」は単純なお話です。いや単純すぎるほどの話で工夫が感じられません(笑)物語の主人公は一軒家の軒下に暮らす小人たち。えっゴキブリ…じゃなくて小人です(笑)彼らが住む家に、病気療養のために1人の男の子がやってきます。それからアリエッティと男の子の交流が始まるのです。
子供でも分かりやすい展開は良いのだけど、ジブリ作品としてはあまりにも世界観が狭すぎる気がする小人の世界だからというわけではなく、話に広がりがないんです。冒頭でいきなりアリエッティが人間に姿を見られてしまうのも早すぎる気がします。
全体的に後味が悪い作品。小人に「君たちは滅びる種族なんだよ」って言うショウ君の神経が分からないし、小人たちも何でもかんでも人間たちからモノを盗むっていうのも教育上、子供たちには良くないと思う。気持ち悪いオバチャンも違和感あるし。そしてショウくんの手術はどうなったの!?!?(笑)

結局はショウ君が見つけなければアリエッティ家族も引越しせずにすんだんじゃ…

また今回もジブリはハズレでした。しかし映像は素晴らしかったです。次こそジブリらしいのを観たい!!

 

この作品の評価……★★★☆☆(満点は★5)

製作年:2025年
製作国:スイス/ドイツ
日本公開:2026年3月6日

監督:ペトラ・フォルペ

出演:レオニー・ベネシュソニア・リーゼンアリレザ・バイラム

州立病院で働くベテラン看護師のフロリア(レオニー・ベネシュ)は、遅番シフトに出る。ただでさえ人手不足であるにも関わらず、同僚は病欠し、ベッドは一つも空いていない状態で、看護学生の教育にもあたらなければならず、フロリアは大きな疲労を感じる。不安や孤独を抱える患者たちに誠実に接する中、次々と思いも寄らぬ問題が発生するが、プロ意識の高いフロリアはそれらに対処しようとする。

第75回ベルリン国際映画祭で上映されたドラマ。人手不足かつ満床の病院を舞台に、ある看護師が次々と起きる問題に対処する。メガホンを取るのは『ハイジ アルプスの物語』などの脚本を手掛けてきたペトラ・フォルペ。『ありふれた教室』などのレオニー・ベネシュ、ドラマ「ザ・チーム ヨーロッパ大捜査線」などのアリレザ・バイラムのほか、ソニア・リーゼン、セルマ・ジャマールアルディーンらが出演する。

人手不足で常に満床の病院を舞台に、ベテラン看護師フロリアが次々と押し寄せる問題に対処していく姿を描くドラマ。まるで「救命病棟24時」のドキュメンタリーを観ているような感覚で、映画でありながら医療現場のリアルがそのまま映し出されているようでした。1人で何人もの患者を抱え、少しでも応対が遅れれば怒られる。患者だけでなく家族からのクレームにも対応しなければならない。これでは辞める人が多いのも当然だと思えてしまう。フロリアは淡々と仕事をこなしているように見えるが、その裏で体も心も少しずつ削られていき、やがて限界が訪れます…。

大きな事件や派手な展開があるわけではないのに、なぜか目が離せないのが不思議。見ているだけで疲れてきて、医療現場の“リアルな地獄”を体感させられているようでした。日常業務の積み重ねが気づかないうちに人を追い詰めていく…。フロリアが患者のために動き続ける姿は凄いと思うと同時に怖さも感じてしまう。彼女の表情が少しずつ無表情になっていくのが印象的でした。

 

この映画が描く問題点は個人の努力ではどうにもならない構造的な部分。人手不足、過剰な業務量、現場と管理側の温度差。どの業界でも同じような問題が起きているのだと改めて思わされました。フロリアが最後に発した「明日も来るわよ」という一言が医療現場のリアルなのだろう。働き続けるしかない現実を受け入れてしまったような、諦めにも似た答えに聞こえました。

 

観終わったあと、ただ疲労感だけが残る…。でもその疲労こそが、この映画が描こうとした“現場の真実”なのだと思う。派手さはないのに、心に重く残る作品でした。もっと医療従事者の人たちに感謝しないといけない!

 

この作品の評価・・・・★★★★☆(満点は★5)

製作年:2026年
製作国:アメリカ、イギリス、フランス
日本公開:2026年8月7日

監督:ルイ・ルテリエ

出演:グレタ・リー、ワグネル・モウラ

 

 

ある日突然、家に閉じ込められ、外に出られなくなった4人の家族。食料や物資は次第に減っていき、自分たちを捕らえる得体の知れない脅威はすぐそばに。一家は生き延びるため、力を合わせて闘わなくてはならない。

出演はグレタ・リー、ワグネル・モウラ、ガブリエル・バルボサ、エマ・ホー、ライリー・チョン、ノア・アレクサンダー・ソスノフスキ。監督は「グランド・イリュージョン」「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」のルイ・レテリエが務め、脚本は「ラブ&モンスターズ」のマシュー・ロビンソンが担当した。

ある日突然、家に閉じ込められた4人の家族を描いた密室SFスリラー。開かなくなった扉や窓、底をつく食料、そして自分たちを閉じ込め続ける得体の知れない何かに怯えながら、家族は力を合わせて生き延びる方法を模索する…。スティーヴン・キング原作の映画「ミスト」「クワイエット・プレイス」のような雰囲気。お父さんが天才発明家で良かった。それでも5年もこんな生活してたら気が狂いそうになりそうに思うが、郷に入っては郷に従えというか、人間ってどんな状況でも慣れてくるものなのかな。極限状態の中でどうにかこうにかして脱出を試みる家族。

 

で結局、何で外に出られなくなった?あの水滴の謎は?イカタコ星人は何者で目的は?何で急に優しさ芽生えた?つまりは地球は人間だけのモノではないということか。それにしても説明が無さ過ぎる。最後はハッピーエンドなのかバッドエンドなのかもわからない。あの後どうやって生きていくのだろうか…

 

観終わって振り返るとM・ナイト・シャマラン監督作品っぽい内容でした。

 

この作品の評価……★★★☆☆(満点は★5)

製作年:2025年
製作国:日本
日本公開:2025年9月12日

監督:芳賀薫

出演:伊藤沙莉、染谷将太、尚玄、シシド・カフカ、滝藤賢一、富田靖子、高畑淳子

沖縄・那覇で豆腐店を営む祖母と母と共に暮らす伊波まじむ(伊藤沙莉)。あるとき、祖母と一緒に通っているバーでラム酒のおいしさに衝撃を受け、その原料がサトウキビであることを知る。そんな折、彼女が契約社員として働く通信会社・琉球アイコムで社内ベンチャーコンクールが開催され、まじむは南大東島産のサトウキビでラム酒を作るという企画を応募する。やがてその企画は家族や会社、島民をも巻き込む大きなプロジェクトとして動き始める。
地元・沖縄のサトウキビからラム酒を作ることを思い付き、勤務先の社内ベンチャーコンクールを活用して起業した女性の実話に基づく原田マハの小説「風のマジム」を映画化。平凡に生きてきた契約社員の女性が沖縄産のラム酒を作るため、周囲を巻き込みながらも夢に向かって突き進む。メガホンを取ったのはCMやショートフィルムなどに携わってきた芳賀薫。『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』などの伊藤沙莉が主人公を演じる。

地元・沖縄のサトウキビからラム酒を作ることを思い付き、勤務先の社内ベンチャー制度を活用して起業した女性の実話を基にした小説「風のマジム」を映画化した本作。契約社員の女性が沖縄産ラム酒という前例のない挑戦に向かって突き進む姿を描いた力強くも温かい作品でした。

主人公のマジムを演じる伊藤沙莉がとても良いよね。「女王の教室」からのファンです。小さな不安や迷いを抱えながらも一歩ずつ前に進んでいくマジムというキャラクターにぴったりでした。脇を固める俳優陣も豪華で、染谷将太、シシド・カフカ、滝藤賢一、眞島秀和、富田靖子、高畑淳子と、実力派が勢揃いしています。どのキャラクターもマジムの挑戦に影響を与える存在としてしっかりと描かれていて物語に厚みを与えていました。特に同僚役の小野寺ずるさんの演技が個人的に大好き。森山直太朗の主題歌、良い曲だ。

 

さとうきびからラム酒を作るという無謀とも言える挑戦の物語。設備の問題、資金の問題、技術の問題、周囲の理解の問題。次々と立ちはだかる壁にぶつかりながらもマジムは諦めず、少しずつ周囲を巻き込みながら前に進んでいく。その姿がとても素敵で夢を追うことの苦しさと楽しさが丁寧に描かれていました。それと同時に仕事に向き合う責任と覚悟の大切さ。簡単なことなんて1つもない。成功のためには時間をかけて周囲を納得させて丁寧に取り組むことが大切。王道のストーリーでありながらも、観ながら学ぶことがたくさんありました。

 

沖縄の空気感も心地よい。ゆったりとした時間の流れ、海風の匂い、さとうきび畑…。のんびりした沖縄の風がマジムの背中を押してくれているようでした。都会のスピード感とは違う、沖縄という独特の土地のリズムで育まれる挑戦がとても魅力的に見えました。夢を追うことは簡単ではないし、時に孤独で、時に苦しい。それでも、誰かが支えてくれることで前に進める。マジムの真摯な姿を通して、そんな当たり前のことを改めて思い出させてくれる作品でした。沖縄産ラム酒ちょっと飲んでみたくなった。

 

この作品の評価……★★★★☆(満点は★5)