気まぐれ気のまま映画日記

気まぐれ気のまま映画日記

暇さえあれば映画!
ジャンル問わず何でも観ます

製作年:2025年
製作国:アイルランド/イギリス/カナダ/韓国/アメリカ
日本公開:2026年2月13日

監督:ヨルゴス・ランティモス

出演:エマ・ストーンジェシー・プレモンスエイダン・デルビスアリシア・シルヴァーストーン

 

 

ある製薬会社CEOのミシェル(エマ・ストーン)を地球侵略を目論む宇宙人だと信じる陰謀論者のテディは、彼を慕う従弟のドンと共にミシェルを誘拐して自宅の地下室に監禁する。テディたちは、ミシェルに対し、彼女の星の皇帝と退去の交渉をするために宇宙船に連れて行けと彼女に迫る。心理学の学位を持つミシェルは、テディたちを言いくるめながら逃れようとするが、テディの隠された過去が暴かれたことで、事態は思いも寄らない方向へ向かう。

チャン・ジュヌァン監督の『地球を守れ!』をリメイクしたサスペンス。ある製薬会社のCEOを地球侵略を目指す宇宙人だと信じ込んだ男たちが、彼女を誘拐して地球から手を引くように迫る。メガホンを取るのは『女王陛下のお気に入り』などのヨルゴス・ランティモス。ランティモス監督作『哀れなるものたち』などのエマ・ストーン、ドラマシリーズ「ブレイキング・バッド」などのジェシー・プレモンスのほか、エイダン・デルビスらが出演する。

ある製薬会社のCEOを地球侵略を企む宇宙人だと信じ込んだ男たちが、彼女を誘拐し、地球から手を引くよう迫るサスペンス。  

これが韓国映画『地球を守れ!』のリメイクだったとは驚き。2024年の年間1位に選んだ『哀れなるものたち』のヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが再びタッグを組んだ作品。エマ・ストーンって凄い女優だと改めて気付かされる演技力。サスペンスだけど、どちらかと言えばブラックコメディか?

“ブゴニア”を調べたところ、牛の屍から生まれた蜂が世界を再生するというギリシャ・ローマの伝承を指すらしいです。宇宙人だと疑われて監禁されたミシェルと、彼女を地球侵略を狙う宇宙人だと信じる陰謀論者テディと従弟ドンの、互いに一歩も譲らない心理戦が展開されます。一体何が真実で誰が正しいのか、観る者も不安と緊張を煽られる。正義や信仰心、洗脳、陰謀など様々な思惑が交錯し、ミシェルの行動もテディの行動も、それぞれが信念を貫いた結果に見えました。疑いや思い込みも怖いし、自分でも気づかないうちに深みにハマっていくのも怖い。

ラストのオチは面白いが、もしかして…と観ていくうちに予想はついてしまった。感想を書くのが難しい内容。一体何を観させられているのか感が最後まで拭えず。どこかモヤモヤした感情も残りました。

 

この作品の評価・・・・★★★★☆(満点は★5)

製作年:2025年
製作国:日本
日本公開:2026年2月6日

監督:三木孝浩

出演:浜辺美波目黒蓮森田望智古川琴音北村匠海志田未来永作博美夏木マリ

 

 

 

就職活動に全敗し途方に暮れる清水美空(浜辺美波)は、葬祭プランナー・漆原礼二(目黒蓮)との出会いをきっかけに葬儀会社「坂東会館」でインターンとして働き始める。指南役となった彼の厳しい指導にくじけそうになる美空だったが、礼二が遺族や故人に誠実に寄り添い、出棺時に「ほどなく、お別れです」と優しく告げる姿に感銘を受ける。残された遺族のみならず故人も納得できる葬儀を模索する中、美空は礼二の背中を追いかけるように葬祭プランナーを目指すことを決断する。

長月天音の「ほどなく、お別れです」シリーズを、『ゴジラ-1.0』などの浜辺美波と『わたしの幸せな結婚』などの目黒蓮主演により実写映画化。ある出会いをきっかけに葬儀会社でインターンとして働き始めた女性が、彼女を指導する葬祭プランナーと共にさまざまな境遇の遺族や故人に向き合う。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』などの三木孝浩が監督、『余命10年』などの岡田惠和脚本監修のもと、『劇場版 ごん GON, THE LITTLE FOX』などの本田隆朗が脚本を担う。

ある出会いをきっかけに葬儀会社でインターンとして働き始めた女性が、彼女を指導する葬祭プランナーと共に、さまざまな境遇の遺族や故人と向き合っていく物語。

 

明らかに泣かせにきている映画で、泣くのが当たり前のような作品。劇場ではあちこちからすすり泣く音が聞こえてきました。一言で言えば“綺麗な映画”。人の死と正面から向き合う葬祭プランナーの仕事を描いたお仕事ムービーであり、いつか誰もが経験する大切な人との別れを丁寧に描いた良質な作品でした。ファンタジー要素も織り込まれていて、新鮮な視点が感動をさらに深めていたように思います。大切な人との別れは悲しいものだけど、その先には前に進んでいく希望の光があるのだと気付かされる。そして亡くなった故人は、きっと傍で見守ってくれているのだと…。

4つのエピソードで構成されたオムニバス形式で、老若男女さまざまな登場人物が現れるため、自分や身近な人を重ねてしまう巧みな構成。豪華な実力派俳優陣のおかげで、どのエピソードも重厚感がありました。“ほどなく、お別れです”という言葉の意味と重みが物語の進行とともに増していきました。浜辺美波の演技も素晴らしく、目黒蓮の感情を抑えた演技も見事でした。

 

ただ、ここまで「はい、泣いてください」という展開が続くと、個人的には逆に泣けなくなってしまう部分も。そして、霧ヶ峰までご遺体を運べるものなのかや、霧ヶ峰に住むお父さんをあっさり見つけられたことなど、細かい点が少し気になりました。エピソードが4つ入っているせいか、エピソードによっては駆け足気味に感じてしまったのも惜しい。

 

大切な人との別れ。気持ちの整理や区切りをつけるためにも、葬式って大事なのだと勉強になる映画でした。

 

この作品の評価……★★★★☆(満点は★5)

製作年:2017年
製作国:イギリス/アイルランド
日本公開:2018年3月3日

監督:ヨルゴス・ランティモス

出演:コリン・ファレルニコール・キッドマンバリー・コーガンラフィー・キャシディ

 

 

心臓外科医のスティーブン(コリン・ファレル)は、美しい妻(ニコール・キッドマン)と二人の子供と一緒に郊外の豪邸に住んでいた。しかしある少年(バリー・コーガン)を家に招いたことをきっかけに、子供たちが突然歩けなくなり目から赤い血を流すなど、異変が起こり始める。スティーブンは、究極の選択を強いられることになり……。

第70回カンヌ国際映画祭脚本賞に輝いた、『籠の中の乙女』『ロブスター』などのヨルゴス・ランティモス監督によるダークスリラー。妻子と共に幸せに暮らす外科医が、ある少年との出会いを機に思わぬ事態に追い込められる。主人公にふんするのは、ランティモス監督の『ロブスター』に出演したコリン・ファレル。その妻をオスカー女優のニコール・キッドマン、主人公一家に災いをもたらす少年を『ダンケルク』などのバリー・コーガンが演じる。

今週公開の「ブゴニア」も気になるヨルゴス・ランティモス監督作品。「Saltburn」のバリー・コーガンが本作でも闇深そうなキャラを演じています。彼の演技力は凄い。妻子と共に幸せに暮らす外科医が、ある少年との出会いを機に思わぬ事態に追い込められるスリラー。冒頭の心臓手術の映像がもうザワザワさせられる。ある少年を家に迎え入れてから始まる悲劇。少年マーティンは「自分の家族を殺されたので、スティーブンの家族も一人誰かを殺さないと全員が死ぬことになる」と言い始める。

淡々としたストーリーなのだけど、じわじわ迫ってくるような悪夢。そして逃れられない選択を迫られる地獄。スティーブンが追い詰められていき、最悪の選択をしなければいけないロシアンルーレットのシーンは怖すぎました。カメラワークと微かに聞こえる音響も良い意味で気持ち悪い。

本作はギリシャ神話や聖書が背景にあるようです。ギリシャ神話のイピゲネイアの悲劇。ギリシア軍を率いるアガメムノンが、トロイ軍との戦に勝つために娘イピゲネイアを狩猟の神であるアルテミスに犠牲に捧げてしまうという話だそうです。つまり家族の命を助けるためにスティーブンが、家族の1人を殺さなければならない物語に繋がっている。マーティンの要求?願望?が家族をどん底へと突き落としていく不条理な話ではあるけれど、家族という枠の中に、愛、信頼、罪、選択、支配、疑惑などが詰まっているのだと考えさせられる話でもありました。妻のアナが「「殺すなら当然子供。私たちならもう1回子供作れるから」と平気で言えるのが恐ろしい。これが人間の本性か。マーティンもヤバいけど、スティーブン一家もかなりヤバい。

不穏な空気が漂うラストシーンもまたザワザワさせられました。

 

この作品の評価・・・・★★★★☆(満点は★5)

製作年:2025年
製作国:オーストラリア/アメリカ
日本公開:2026年2月6日

監督:マイケル・シャンクス

出演:アリソン・ブリー、デイヴ・フランコ

 

 

倦怠期に差しかかったミュージシャン志望のティム(デイヴ・フランコ)と小学校教師のミリー(アリソン・ブリー)は、都会から田舎に引っ越す。あるとき散歩中のハプニングで地下洞窟に落下し、そこで一夜を過ごした直後から二人の日常が一変する。ティムは突然意識がもうろうとし、体が勝手に暴走する症状に悩まされるようになり、ほどなくしてミリーにも同様の症状が出現。やがて、磁力に引き寄せられるかのように互いの体がくっついて離れられなくなる。

体の奇妙な変異現象に見舞われたカップルの運命を描くホラー。倦怠期に差しかかった二人が、ある出来事をきっかけに互いの体が磁力に引き寄せられるかのようにくっついてしまう極限状況に陥る。監督・脚本を務めたのは映画監督のみならず俳優、作曲家などマルチに活動するマイケル・シャンクス。『プロミシング・ヤング・ウーマン』などのアリソン・ブリーと、実生活でも彼女とパートナーである『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』などのデイヴ・フランコがカップルを演じる。

倦怠期に差しかかった二人が、ある出来事をきっかけに互いの体が磁力に引き寄せられるかのようにくっついてしまう極限状況に陥るボディ・ホラー。昨年「サブスタンス」を観てから定期的にボディホラーを体が欲してる気がする。1組のカップルが謎の引力によって互いの体が引き付けられてしまうという謎の現象。気持ち悪い、怖い、エロい、でも面白い。

 

愛に抗うこと 

 

愛を受け入れること

 

そして、愛し合う者同士が1つになること

 

もしも愛を受け入れなければ、それは永遠の苦しみに繋がってしまうということか。人間がその場面に出くわした時に、どう行動するのか。ハッピーエンドなのか?バッドエンドなのか?愛する人と“一緒に”いられることは幸せなのだけど、愛のカタチとは何が正解なのか。ホラー映画でありながらも、考えさせられる展開が面白かったです。

電動のこぎり、髪を口に入れたり、ゾクゾクさせられるシーンがたくさんありました。ただし、肝心のボディ・ホラーの描写が少なかったのは残念。ラストシーンは好きだけど、地下の秘密や、水の秘密を知りたかったので若干のモヤモヤ感も残る。両親が訪ねてきた、その後の話が気になりすぎる!

 

この作品の評価・・・・★★★★☆(満点は★5)

製作年:2024年
製作国:ブラジル/フランス
日本公開:2025年8月8日

監督:ウォルター・サレス

出演:フェルナンダ・トーレスセルトン・メロフェルナンダ・モンテネグロ

 

 

1970年代、軍事政権下のブラジル。元国会議員のルーベンス・パイヴァと妻のエウニセ(フェルナンダ・トーレス)は、5人の子供たちと共にリオデジャネイロで暮らしていた。しかしスイス大使誘拐事件の発生をきっかけに全てが一変。ルーベンスが突然軍に逮捕・連行され、エウニセはその行方を追うが、彼女もまた軍に拘束されて尋問を受ける。

軍事政権下のブラジルで、元国会議員が軍によって誘拐された実際の事件を基に描くヒューマンドラマ。誘拐された人物の息子であり作家のマルセロ・ルーベンス・パイヴァによる書籍を原作に、必死に夫の行方を捜す妻の姿を映し出す。監督を手掛けるのは『モーターサイクル・ダイアリーズ』などのウォルター・サレス。『リオ、ミレニアム』などのフェルナンダ・トーレス、『尻に憑かれた男』などのセルトン・メロのほか、『セントラル・ステーション』でもサレス監督と組んだフェルナンダ・モンテネグロらが出演している。

軍事政権下のブラジルで実際に起きた誘拐事件を基に描かれた本作は、政治の暴力がひとつの家庭に落とす影を、驚くほど静かで、しかし確かな重さをもって映し出すドラマ。元国会議員である夫が軍によって突然連れ去られ、消息を絶たれる。その瞬間から、妻エウニセの長い闘いが始まる…。第97回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞し、作品賞や主演女優賞にもノミネートされた本作。


自らも監禁され尋問を受けるという過酷な状況の中で、エウニセは「妻」として、「母」として、そして「ひとりの人間」としての尊厳を守り続けようとする姿が印象的でした。彼女は希望を手放さず、5人の子どもたちを育て上げていく。絶望に押しつぶされてもおかしくない状況の中で、彼女は“生きること”そのものを諦めない。政治の暴力が個人の人生をどれほど破壊しうるかを示しながらも、同時に人間の強さとしなやかさを静かに讃える作品でもありました。
派手な演出な少な目で淡々とした展開が続きますが、だからこそ当時のブラジルで実際に起きていた恐怖の“日常性”を浮かび上がらせているように感じます。ひとつの家族の悲劇を通して、ブラジルの歴史の中で語られずに消えていった悲しみの声が聞こえてきそうな映画でした。
そしてエンドロールに流れるパイヴァ一家の実際の写真。「これは映画の物語ではなく、現実に生きた人々の記録なのだ」と静かに突きつけられます。政治の暴力を告発するだけでなく、そこに生きた人々の尊厳と愛を丁寧に描き出した、深い人間ドラマでした。

 

この作品の評価・・・・★★★★☆(満点は★5)

製作年:2024年
製作国:オーストリア
日本公開:2025年6月6日

監督:ダニエル・へースル、ユリア・ニーマン

出演:ローレンス・ルップウルシーナ・ラルディオリヴィア・ゴシュラーキラ・クラウス

 

 

マイナート家の家長であるアモンは、起業家として億万長者にまで上り詰める。彼は趣味の狩りにいそしむが、アモンが撃つのは動物ではなく人間で、無差別に人間を撃ち殺し続けても彼が罪に問われることはなかった。そんな父親の振る舞いをそばで見ていた娘のポーラがある日、自分も狩りに行きたいと言い出す。

巨万の富を背景に人殺しに手を染める億万長者と、彼の家族を描くドラマ。莫大な富を持つ一家の長が、狩りと称して人間への無差別狙撃を繰り返す。監督を務めるのは、ダニエル・へースルとユリア・ニーマン。オリヴィア・ゴシュラー、『キャスティング』などのウルシーナ・ラルディのほか、ローレンス・ルップ、マルクス・シュラインツァーらがキャストに名を連ねる。

巨万の富を背景に人殺しに手を染める億万長者とその家族を描いたドラマ。莫大な財産を持つ一家の長が、狩りと称して人間を無差別に狙撃するという、大富豪の“お遊び”ストーリー。似たような映画を観たことがあるなと思ったら「ザ・ハント」を思い出しました。人間狩りのグロ描写満載かと思いきや、意外にもグロさは控えめで、人間の欲望や富に依存する者、富を利用してのし上がろうとする者など、ドラマが中心の物語でした。環境によって人は順応してしまうのか…特に13歳の多感な時期ならなおさら。彼らにとってはそれが日常で普通のことなのかもしれません。ただ、そのせいか展開は地味で、サイコキラーの暴走や二転三転する展開を期待していた分、人間を狩るだけの内容には少し物足りなさを感じました。もう少し狩りをすることへの葛藤や、秘密がバレそうになる緊張感が欲しかった。

観終わって残ったのは「ヤバい一家だったな」という感想だけでした。やはり金持ちの考えていることは理解できない。

 

この作品の評価・・・・★★★☆☆(満点は★5)

製作年:2024年
製作国:日本
日本公開:2025年1月31日

監督:英勉

出演:吉野北人宮世琉弥志田彩良松井奏高石あかり、堀未央奈、忍成修吾

 

 

新学期を迎えたある日、私立灰嶺学園の2年D組に「2-D序列」と書かれたファイルが届き、そこには池永柊夜(吉野北人)ら生徒24人と担任教師・甲斐原誠(忍成修吾)の名前が、1位から25位までの順位と共に並んでいた。異様な内容に困惑する生徒たちだったが、ファイルの作成者などが判明しないまま半年が過ぎたころ、序列1位の姫山椿(堀未央奈)が校内で自殺を遂げる。その数日後、クラス全員の机の上に、姫山がそれぞれに宛てた遺書が置かれているのが見つかる。

陽東太郎のコミック「遺書、公開。」を実写化したサスペンスミステリー。あるクラスの生徒たち全員のもとに、自殺したクラスメートから遺書が届く。監督を務めるのは『東京リベンジャーズ』シリーズなどの英勉。ダンスボーカルグループ「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」の吉野北人、『恋わずらいのエリー』などの宮世琉弥、『かそけきサンカヨウ』などの志田彩良のほか、松井奏、高石あかり、堀未央奈らが出演する。

 

あるクラスの生徒全員のもとに、自殺したクラスメートから遺書が届くサスペンスミステリー。序列1位の姫山椿が校内で命を絶ち、数日後、クラス全員の机の上に彼女からそれぞれ宛てた遺書が置かれているのが発見される。クラスメートが一人ずつ遺書を公開していく中で、自殺の真相が徐々に明らかになっていく。

 

人間の嫉妬や憧れ、自己嫌悪、本音と建前など、醜い部分が次々と露わになる展開。学校という小さな競争社会で繰り広げられるドロドロ劇。こんなこと現実には起きないと思いつつも、自分を守るためや良く見せるために嘘をついたり、嫉妬したり、冷たい態度や暴言を吐いた経験は、学生時代を振り返ればあった気がする。一人を生贄にして犠牲にし、社会をうまく回そうとする構造は確かに存在するのかもしれない。1位になりたい人間と、1位にしたい人間。それが良いことなのか悪いことなのかはわからない。今はSNSで繋がったり、仲間外れにしたり、陰口を言ったりと、若い世代は大変だと思う。自分の学生時代にLINEのようなSNSがなく(あったのはmixiくらい)本当に良かったと今では思う。SNSに依存して友人関係に疲弊してしまいそうだから…。二転三転する展開はややリアリティに欠け(そもそも自殺した女子の遺書を皆の前で公開する設定に無理がある)、登場人物たちの過剰なリアクションもザ・エンタメ作品と感じました。クラスメイト、みんな急に大声出して情緒不安定すぎるでしょ!!それでも高石あかりの演技力は圧巻で、さすが朝ドラ女優だと思いました。

 

あれほどのゴタゴタやドロドロがあったのに、数週間後にアンジェラ・アキを皆で気持ちよく歌える神経は理解できませんでした。自分なら誰とも関係を修復できる自信がない(笑)

 

この作品の評価……★★★★☆(満点は★5)

製作年:2025年
製作国:台湾
日本公開:2026年3月13日

監督:ホン・ズーシュアン

出演:リン・ボーホン、ヴィヴィアン・スン、ワン・ポーチエ、リー・リーレン

 

 

物語の舞台は台北から南部・高雄へ向かう台湾新幹線(高鉄)の車内。妻と共にこの新幹線に乗車していた爆弾処理専門家のカンレンのもとに、元上司から「列車に爆弾が仕掛けられている」との一報が届く。しかも列車を停めると爆発するという。台北から高雄までは96分。康任はこの96分の間に爆弾を見つけ出し、危機を解除しなければならない。犯人の目的は一体何なのか、そして乗客の運命はいかに…。

走行中の新幹線に仕掛けられた爆弾を止めるべく奔走する爆弾処理専門家の戦いを描き、2025年台湾映画の興行収入1位を記録したノンストップアクション。「僕と幽霊が家族になった件」「ナイト・オブ・シャドー 魔法拳」のリン・ボーホンが主人公カンレンを演じ、「私の少女時代 Our Times」のビビアン・ソンが妻役で共演。2018年の長編デビュー作「狂徒」で注目を集めたホン・ズーシュアン監督が、脚本の構想から完成までに9年をかけて制作。台湾初となる高速鉄道車両用スタジオの建設や、ハリウッドのバーチャルアート技術を導入するなど、リアリティを追求して描き出した。

3月の劇場公開前にNetfrixで配信してくれました。2025年台湾映画の興行収入1位を記録したノンストップアクション。台湾映画でこういうパニックアクション映画って初めて観るかもしれない。

台湾新幹線の車内に仕掛けられた爆弾解除に挑む主人公。そのタイムリミットは96分。過去に起きたビル爆破事件とトンネル事故と物語を絡ませつつ、停車すれば爆発するという逃げ場のない新幹線で人々がどう行動するのかが、非常に見応えがありました。日本映画「新幹線大爆破」と似たところも多かったですが、残酷さでいうと本作のほうが上。そして命の選択。どちらの命を切り捨て、どちらの命を救うのか。究極の2択を迫られる主人公たちと、犯人との心理戦も面白かった。多少CGの粗さが気になるところではありましたが、まぁいいでしょう。

終わり方は意外でした。主人公がまさかああなるとは…。そしてエンドロール中に入るシーン。1分前に戻ったシーンも意味は何だったのか理解が追い付きませんでした。台湾で大ヒットしたし続編あるか!?

 

この作品の評価・・・・★★★★☆(満点は★5)

製作年:2026年
製作国:アメリカ
日本公開:2026年1月30日

監督:サム・ライミ

出演:レイチェル・マクアダムス、ディラン・オブライエン

 

上司・ブラッドリー(ディラン・オブライエン)からのパワハラに苦しむ会社員のリンダ(レイチェル・マクアダムス)は、出張のために乗った飛行機が墜落し孤島に漂着する。生存者は彼女とブラッドリーの二人だけだった。負傷した彼が動けない一方で、リンダは食料の確保や火を起こしたりするなど極限状況をサバイバルしていくにつれ、二人の力関係が逆転し始める。そんな状況でも高圧的に振る舞うブラッドリーに対し、リンダは抑え込んできた怒りや復讐心を募らせていく。

『死霊のはらわた』シリーズなどのサム・ライミ監督によるリベンジスリラー。上司からのパワハラに悩まされる女性が、飛行機事故により漂着した無人島で上司と二人きりになり、双方の力関係が逆転し始める。音楽はライミ監督作『スパイダーマン』シリーズなどのダニー・エルフマンが担当。主人公を『アバウト・タイム ~愛おしい時間について~』などのレイチェル・マクアダムス、パワハラ上司を『メイズ・ランナー』シリーズなどのディラン・オブライエンが演じる。

Filmarksさんの試写会に参加。今年最初の試写会は上司からのパワハラに悩まされる女性が、飛行機事故により漂着した無人島で上司と二人きりになり、関係性が逆転し始めるスリラー。今まで演じたことがないようなキャラクターのレイチェル・マクアダムスが見れました。そしてパワハラ上司を演じた彼、どこかで見たことあると思ったら『メイズ・ランナー』のディラン・オブライエンか!お久しぶり!

予告編を観て、ある程度の想像はしていたものの、良い意味で裏切られました。まぁまぁホラーだし、ちょっと笑いもあるし、結構グロい。と思ったら監督がサム・ライミさんじゃないですか!途中の1シーンはマジでビビりました(笑)よくある無人島サバイバルかと思いきや、伏線が散りばめられていて、そこからの回収が飽きることなく見事。リンダを応援したいけど、上司のブラッドリーも応援したくなる気持ちもある。そこまでクソ上司か?と思ったけど、ちゃんとクソ上司でした。上司と部下の関係が逆転したり、また逆転したりと、スカッとするけどゾクッともする展開が面白かったです。

自分の身は自分で守るしかない

 

この作品の評価・・・・★★★★☆(満点は★5)

製作年:2025年
製作国:アメリカ
日本公開:2025年11月21日

監督:クリント・ベントリー

出演:ジョエル・エドガートン、フェリシティ・ジョーンズ、ウィリアム・H・メイシー

 

20世紀初頭のアメリカ。子供のころに両親を亡くしたロバート・グレイニア(ジョエル・エドガートン)は、鉄道建設のために森の木を伐採する仕事に従事していた。やがてグラディス(フェリシティ・ジョーンズ)と結ばれ、娘も生まれ、彼は愛する妻子と共に暮らす家を建てる。その後仕事のためにやむなく家族と離れることになり、さらにロバートは思いも寄らぬ試練に直面する。

デニス・ジョンソンによる小説を原作に、20世紀初頭のアメリカで森林伐採に従事する鉄道労働者の人生を描いた人間ドラマ。『シンシン/SING SING』などに携わってきたクリント・ベントリーがメガホンを取り、同作などで組んだグレッグ・クウェダーが共同で脚本を執筆。キャストには『ラビング 愛という名前のふたり』などのジョエル・エドガートン、『博士と彼女のセオリー』などのフェリシティ・ジョーンズ、『ファーゴ』などのウィリアム・H・メイシー、『イニシェリン島の精霊』などのケリー・コンドンらがそろう。

20世紀初頭のアメリカで森林伐採に従事する鉄道労働者の人生を描いた人間ドラマ。本年度のアカデミー賞で作品賞にノミネートされたと知り、興味を持って鑑賞。雄大なアメリカの自然の美しさに癒されながらも、人間が抱える幸福や悲しみ、孤独、後悔、再生といった感情がじわじわと胸に広がる作品でした。生きること、働くこと、愛することの意味を、ロバートは自分の人生そのもので示していたように思います。若い頃には気づかなかったことや、気づかないふりをしていたことも、年を重ねてようやく理解できることがある。ロバートのように懸命に生きた人は、出会いと別れを繰り返し、決意と後悔を重ねながらも丁寧に自分なりの答えを見つけられるのだと思いました。

人生は上手くいかない、予想外のことばかり起きる。でも死ぬときに自分が幸せだったと思いながら人生を終わりたい。幸せとは何かを静かに問いかける、淡々としながらも深い余韻の残る作品でした。言葉にできない感動とはこういう事を言うのか。

ジョエル・エドガートンのなんとも言えない表情が良すぎでした。

 

この作品の評価・・・・★★★★☆(満点は★5)