本日結果が送られてきました~
てことで
昨年の宅建と同じく
行政書士試験についても
総括記事を書いていこうと思いま〜す
【個人スペック】
このページではじめましての方に補足ですが
僕の経歴は簡単に言うと
東大法→東大ロー→(お察し)→鳥取医→精神科医(今ココ)
という匿名ブログにする意味があるのか自分でも疑問になるキワモノで
行政書士も10年以上前に1度合格経験があります
この期に及んで「じゃあ受けんなよ」というツッコミを頂くのを回避すべく
過去記事を載せておきます
https://ameblo.jp/pekinsan4/entry-12775848328.html
【勉強時間】
実質的な対策期間は2月から本番11月までの9ヶ月間となります
普通に病院で仕事して家には幼児もいるので
基本的に平日2.5時間、土日各5時間くらいが現実的に充てられる勉強時間です
仕事も定時で終わるとは限らないので平日は毎週マイナス1日で計算すると
月に{2.5時間×(5-1)+5時間×2}×4=80時間が標準的な勉強時間です
これを国連英検等の語学系と行政書士等の法学系で山分けしてる感じです
なのでざっくり計算すると
80時間×9/2=360時間となります
ちょくちょく参考にさせてもらっているこちらのサイトでは
https://moalicense.jp/gyousei/houhou.htm
このように記載されており
去年宅建に合格したことも加味すると
まぁ妥当なもんじゃないでしょうか
(10余年のブランクと過去の合格経験は考え出すとキリがないのでとりあえず棚上げしておきます)
【勉強内容】
主に使用したテキスト・問題集はこちらです
※既に2024年版が出版されていますので購入時にご留意ください
この2冊に関し単元ごと(行政法を例に挙げれば「行政手続法」など)に
テキスト本文を読む→テキスト章末問題を解く→問題集を1問ずつ解いて疑問に思う選択肢はその都度テキストで確認する
というごくごく普通のことを
2月初旬から6月中旬までに1周
6月中旬から9月中旬までに2周(記述、一般知識を除く)
9月中旬から10月末まで伊藤塾編集の過去問5年度+LECファイナル模試
10月末から11月初旬まで市販の伊藤塾直前模試2回分
本番まではテキスト重要事項を見直す
という流れで行いました
ここで「読む」ということの内実がわかるように
少しだけお見せしますと
僕はこれくらいの加工を施すことを「読む」と表現します
具体的には
タイトルは黄色マーカー
条文は緑マーカー
判例は青マーカー
重要部分は赤直線
記述で狙われそうなところは青波線
直前期に見直す超重要項目は星マーク
これくらいやりこめば
2周目にはこのようなお姿に
もちろん
「文字通り目で追うだけで全て理解できますが何か?」
みたいな天才さんはどうぞご自由に
中高の同期(「大」も同期と書きたいけど彼は現役で僕は1浪(゚´Д`゚)゚)でセンター試験本番全国2位の人はそのタイプで
僕もマネをしようとして数ヶ月で頓挫したことがあります
凡人は凡人の戦い方を研究しましょう
【成績推移】
それでは上記による本番形式の演習結果(記述除く)をお示しします
相変わらず文字が細かくてすみません💦
宅建に比べて行政書士は変動要素が多いですが
過去記事にも書きましたし
伊藤塾過去問集にも記載があるように
「法令択一で160点中100点以上」
というのが一番のメルクマールになると思います
自分としては上の勉強法でこの成果が出たので後悔はないですが
法学検定と国連英検の基礎固めとして高校の政治経済を勉強したいと思い
年明けから現在までこちらの参考書を使用していまして
当初想定していたよりも行政書士との相関性が高く驚いています
こう書くと一般知識の政経社分野のことかと思われそうですが
むしろ法令科目の核となる憲法・行政法の入門編と位置付けられます
地方自治の付再議権なども軽く触れられていて
「こんなの高校生のときにやったっけ…(-。-;」と
過去の自分を呪いたい気分です
自分の場合は学習の順番がバグってしまったので
(バグってるのは経歴全体ですが)
よい子の受験生の皆さん
特に法学部志望の高校生の方であれば
依然大学受験の中核である英数の学習に支障のない範囲でという限定付きにはなるものの
政治経済(もうすぐ「公共」に変わるぽいですが)も勉強して頂き
大学進学後にその知識が薄れぬうちに行政書士試験に挑まれると
有機的な連続性が実感できると思います
【記述問題】
自分にとって法律の勉強はこれで終わりではなくむしろここからスタートくらいなので
今後の自分への勉強+今後行政書士試験に挑まれる方への参考のために記述内容も晒します
問44
Y市議会に対し、当該発言に対する懲罰の差止め訴訟を提起するとともに、仮の差止め申立てを行う。
↑
行訴法11条1項1号のことはすぐ頭に浮かんで「Y市に対し」と最初書いたのですが
なぜか「議会って職員と違って自治体から独立性あるんじゃ…?」といわゆる試験中譫妄に陥り(フツーに自治体の機関です)書き直したのが運の尽き
問45
保険金のCからBへの払渡前までにCに通知することにより、物上代位権を行使しなければならない。
↑
通知てなんやねん差押えやろがいo(`ω´ )o
問46
担保責任を根拠として、請負代金減額請求、損害賠償請求、本件契約解除の権利行使ができる。
↑
唯一まとも
各予備校から返却された成績診断も発表しちゃいます
・伊藤塾
法学部時代から一番お世話になっていた予備校さんですが
「記述採点なし」というのが正直微妙なところです
「客観問題の難易度で採点を変えているのが明らかなので採点システムを導入する意味がない」という割り切ったアプローチかもしれませんが
それでも「自分が試験官ならこう評価する」くらいはやってほしいなというのが受験生としての要望です
・LEC
個人的にはこれくらいの点数を予想していました
・TAC
採点甘すぎわろた
…て思ってたら意外と近くてビックリ
てか平均点見るとあれですね
自信ない人は最初から入力しないパターンですね
まあ試験の受け方は人それぞれですし
「偏差値25」とか叩きつけられると立ち直れない気持ちは分かりますが(医師国家試験のときの自分がまさにそれ)
次年度以降も受験予定でしたら
自分の立ち位置を把握しておくのは大事かなと思います
ちなみに
上記1度合格したときは2011年11月で216点(細かい数字は忘れました)
そんで今回は2023年11月で228点
ということは・・・
行政書士は1年で1点上がるんです( ー`дー´)キリッ
【他資格との比較】
今後宅建や行政書士を受けようかなと考えられている方への参考までに
受験と資格を比較した予備校サイトを拝借いたします
「司法試験は東大、司法書士は早慶、行政書士はMARCH、宅建は日東駒専」というのは良く語られるところです
実際に僕も法学部以外の方にレベル感を聞かれたら概ねそのような答え方をしています
ただ、「分かりやすさを優先すると正確性が欠落する」という事象はよくあることで
鵜呑みにはしない方が良いのかなと思います
特に行政書士と宅建に関しては
難易度差というよりベクトルがだいぶ違うように思います
そもそも試験の枠組みに着目すると
行政書士は総務省管轄で法学者が試験委員を行っているのに対し
宅建は国土交通省管轄で試験委員は同省の課長級官僚が中心です
それがどれほど試験の性質に直結しているか定量的に論じるのは難しいですが
連続して両方取得した身としての実感では
行政書士は「法学」の試験
宅建は「法規」の試験
という表現がしっくり来るように思います
大手予備校でも宅建を法律資格ではなく不動産資格あるいは建築資格に分類しているところも多いです
(「日建学院」という予備校があることを宅建受験で初めて知りました)
一応、誤解の無いように申しておきますが
どっちが優れているということではありませんので
自分に合うベクトルの中で実力を伸ばしていくのが良いんじゃないでしょうか
(憲法の長谷部教授の「比較不能な価値の迷路」に近い話です)
なお、司法書士より上は私ごときに語る資格はございませんが
個人的な感覚ではMARCHと早慶以上の難易度差(求められる知識量の差)があるように思われます
とは言え僕個人はいわゆる私大受験をしたことがないですし
これ以上書くと学歴厨ぽくなるのでやめときますね(-_-;)
【余談】
さて、おおむね語りつくした感はありますが
最後に公式HPに掲載の結果概要を掲載致します
人により着目ポイントは異なるでしょうが
僕が「おやっ…」と思ったのは
最年長も最年少も(合格者、申込者ともに)
「全て男性」という点です
トータルで見ると女性の受験者も合格者も男性より少ないとはいえ“マイノリティ”とは言えないレベルできちんと存在しています
加えて、平均寿命は女性の方が長く、学童期の発達も一般的には女児の方が早いことに照らせば
むしろ逆になってもおかしくないはずなんです
これは「結局社会はオレら男が引っ張ってるんだ」という麻生さんみたいな炎上を狙っての発言では当然なく
また、他の分野にも言える「女性の社会進出が課題だ」という一般論に収斂されるものとも少し違って
「実利的な意味があるかどうか分からないけど興味があるからいっちょやっちゃおう」という
別に誰に迷惑かけるわけではないけど社会的にちょっとぶっとんでることやる人(僕自身も含まれていることは大いに自覚しております…)への視線が
男性であれば「まぁちょっとあの人変わってるからね~」で済まされるのに
女性になると途端に許容度が低くなる社会的環境が影響しているんじゃないかと考えます
来年度前期のNHK朝ドラ『虎に翼』は
日本初の女性弁護士・裁判官の三淵嘉子氏がモデルとされています
明治大学ご出身であることは有名ですが
奇しくもここ香川で高松高校と双璧をなすトップ進学校丸亀高校の前身たる旧制丸亀中学ご出身でもあられるようです
僕の娘も今週で2歳
将来医学部か法学部かはたまた全然思いもしないルートを経るのかなと
世の父親同様に早すぎる未来予想図を勝手に思い描いてしまいますが
娘本人が志す道を進みやすい社会になるように
僕も大人の一員として頑張っていきたいと思います◎