後先になってしまいましたが、三遊亭萬橘さんより二日さかのぼった12月2日の土曜日、ワタクシ京都まで出かけて参りました。
チケット購入の時に少し迷いがありましたが、やっぱり行って良かった^^
 
何を迷ったかというと、会場が京都でしかも初めての会場。
日にちが近づいて本気で調べ始めたら「駅から3分」とあります。
最寄駅からの地図はシンプルでしかも2通り掲載されていましたが、印刷して持参してもまだ心細かったのは「〇番出口」を書いてくれていなかったから。
なのでワタクシ、この記事は将来の自分のために書いておきます。
阪急の河原町駅1-A出口を上がってこのマツモトキヨシを見たら、安心して(その信号は渡らず)そのまま左に曲がって直進したら左手側に会場があります。
 
地図と駅の表示で判断すると河原町駅の3番出口から上がってしまいそうになるところを(先日徒歩1分のところに行くのに1時間迷ったばかりなので)その地図を手に案内所で「この3番出口を上がったらマツモトキヨシがありますか?」と訊ねて「いえ、これは1-A出口を上がっていただいたところの地図ですね」と教えていただきました。
ホント、訊いて良かった・・・・・

 

 

 
これが左に曲がって歩いた道筋

駅を上がって3分もかからなかったと思います。

芝生のある空間はいいですね^^
中央にクリスマスツリーが設えられていました。

開場時間のさらに20分前に着いてしまったので会場に何の飾りもありませんがガラス越しに印刷物を見つけて「ここだ!」

あとは時間をつぶすばかりです。・・・・といっても、水分は控えたいところなので会場隣で売られているコーヒーを飲むわけにもいかないし、この日は年に一度あるか無しかのよそ行きのスカートを着ていたので、芝生や階段に座って過ごすわけにもいかず、この記事用に写真を撮っておりました。

このレモネード屋さんの前も会場までの通り道(店は開いていませんでした)

 

 

さて、この日の演目。

加賀の千代   この噺はいろんな噺家さんが演じられる噺です。なので、この演目を見て案内を書こうとして「えーーーーっ と」って、一瞬「あかん!また忘れた」と思いかけましたが、思い出しましたニコニコホッ
ちょっとボーっとしたところのある愛すべき主人公と、彼のそのキャラクターを気に入って可愛がる隠居。主人公と一緒になっているのが不思議だなとワタクシに思わせるしっかり者の女房。
お金を借りに行く話なので、やっぱり冬の噺なのかな。三三さんで聴いたのは初回ではないと思います。
この噺のタイトルを見ても内容をすぐに思い浮かべられないのも初めてのことでもないけれど、聴いていて気持ちの良い噺です。この噺のご隠居さん、ホント大好きです。と書きながら、ワタクシの好きな噺家さんは皆さま大丈夫だけれど、噺手によってはこのご隠居さんに違和感を感じさせられるかもしれないな、と思ったりもします。
 
雪とん これも珍しい噺ではなくおなじ柳家のさん喬さんで聴きました。
落語って、いい男は得をするけれど野暮な人はひどい目に遭ってしまうっていうところがありますね。
ほかの噺でいえば「お見立て」とか。
この「雪とん」でも田舎者の若旦那は結果として美女とはご縁を繋げられない結末。この噺では女に嫌われて遠ざけられている訳ではなくて間が悪かったということだけれど、なんだか可哀そうになってしまいます。
と言いながら「それなら・・・?」と考えてみるとワタクシでも恋仲になるなら野暮な金持ちよりも粋な男前のほうがいいな(笑)
 
富久  これもよく演じられる噺です。太鼓持ちが宝くじを買って一等の千両を引き当てる後味の良い噺です。と書いてしまうと味もそっけもなくなってしまいますが、いろんな演出が加わっていて楽しめる噺です。
 

この写真の印刷物は、上の写真にあったもの。入場の時に渡されました。
 
A4サイズの両面印刷にしてあって、開くと 「ごあいさつ」がありました。
 
師走のお忙しい中をご来場ありがとうございます。
落語の世界に足を入れて三十年、月並みですがあっという間。
きょうも「これまで大変でした、これからも頑張ります」とかじゃなく、
とにかく落語をお届けしたくてウズウズ、それだけです。
子供のころに聞きまくった「昭和の名人上手」の十八番に
思いを馳せながら演目を選んでみました。
                        柳家三三
 
日頃、マクラの詳細やこういう「ごあいさつ」は記事に載せないことにしています。
今回あえて載せてしまったのは、いつも受け取る印刷物より手は掛かっていないけれど、これを読んで「あぁ。やっぱり自分が『関西に来てくれる時には何とかして聴きに行こう』をおもう人だな」と実感したから。
そういえば話の中で来年で50歳になると聴いて心の中で「エッ?」って驚きました。初めて独演会に行ったときの三三さんはまだ三十代。
ワタクシも歳をとるけど、年月が経つのは速くて、そして長年楽しませていただいています。
「とにかく落語をお届けしたくてウズウズ、それだけです」この言葉、聴き始めて間がないころの印刷物でも読みました。
これが言葉だけではなくて、そしてずっと変わっていないことが嬉しいです。
 
by マヌカン☆