この日はとても寒い日でありました。
前日の1月24日はJRの電車が立ち往生して乗客が長時間車両に閉じ込められるという事態になった日。25日は、JRはけっこうな数の路線が運行見合わせとなっておりました。
勤め先では環状線も大阪メトロも動いていたのですが、市外から来る職員は「在宅勤務」や「有給休暇」にしている人が多くいました。
 
ワタクシは落語会がある日のならいとして半日休暇を取って、昼には帰宅したものの「今日は落語会行われるのかしら?」とFacebookや吉田食堂さんのHPは気にして何度か覗いたものの、会については何も書かれていなかったので、あるものとして出かけました。
 
通り道の地下街から地上に上がるエスカレータに人影はなし。
 

上がるといつもの写真の風景になります。

 
定点観測の写真、この日はやはり人通りが少のうございます

しばらく空き店舗となっていたところに新しい店が出来たようです。韓国料理店ですね。

同じく、新しくできた店は上の写真の角を通過して反対側にあります。「牛骨ラーメン」って韓国料理。それとも中華料理?

定位置に置かれるTシャツに変わりなし。

千日前通りから道頓堀に入ります。ピンボケなので修正をしていませんが大丈夫ですよね。

今日は行列なし。午後5時50分頃

開場時間になったのに受付に主催者の吉田さんがいないのは初めての事態。
 

開演7分前くらいに吉田さんが姿を現して「皆さん、一朝師匠がなんとか無事に着かれました」と。
吉田さんが迎えに出かけられたようでした。
新幹線の運休は無さそうでしたがいずこも在来線のほうが遅れたようです。
 
一朝さんの写真は、落語協会のホームページからお借りしました。
独演会はこれで2回目ですが1回目からほぼ1年。
半年に一度くらい来ていただけると嬉しいのだけどなぁ・・・・
 
笛の名手で、歌舞伎などで囃子をすることもある腕前の一朝さん。
名前の一朝にかけて「名前がいっちょうですから いっちょう懸命やらせていただきます」が高座での第一声となります。
 
この日の3席を聴き終えて出るときになって思いました「あぁ・・・寒いから二お人ともお酒を呑む噺を選んだんだなぁ」
やっぱり落語はその場その場で演目を決めるもので、そういう成り行きに任せる感じがいいなぁと。
 
呂翔さんは「寄合酒」。
これは上方でよく演じられる噺で、吉田食堂さんの開口一番でも何人かがこれを演目にしていますし、若手でなくても高座にかけることの多い噺です。
みんなで集まってお酒を呑もうということになって、「お金のない者同士、みんなで肴を持ち寄ろう。酒は用意するから」と幹事役がいい、みんなが鯛や鰹節、棒鱈、いろんなものを持ってくるのですがその調達手段に問題があって(笑)という噺。
演じている、呂翔さんは高座で生き生きとしていてこれからが楽しみな噺家さんです。入門して6年で、それが19歳だったということなので25歳前後。
6年間を頑張ったんだなぁ・・・と思いました。
 

片棒:一代で身代を築いた主が、跡継ぎを3人のうちから選ぶ手段として「わしが死んだら、どんなふうに弔いを出してくれる?」と尋ねるんです。
3人の息子がまったく違う「案」を出しますが、「粋」な次男の案のところを演じるところが一朝さんならではの表現で魅せてくれます。落ちはやはり3男のところでつけられるのですが、次男のところは「流石だなぁ」と思わされます。
ワタクシ、これまで聴いている中で(テレビやCDですが)印象が強いのは、芝居を扱った演目です。それと、「看板のピン」。
 
二番煎じ:「禁酒番屋」という名称もありますね。
寒いこの日に選ばれたこの演目、寒い中をしぶしぶ「火の用心」の夜回りのために集まっている町内の男たちの寒そうな様子がそれはもう生き生きと。
いろんな噺家さんで聴いていますが、一朝さんの「二番煎じ」はいいですね。
派手にして笑いをとろうとする演じ方ではなく、客席の空気を読んでうまく楽しませていただいているのを感じます。
 
あらためて、半年に一度くらい来ていただけると嬉しいのだけどなぁ・・・・・
 
by マヌカン