この「続続続続続続続続菊之丞∞変化」が今年の吉田食堂さんの落語会のラストです。
お決まりの定点観測の写真。
人出が多くて、ちょっと気ぜわしかったので倍率の調整がうまくいかなかったのはお許しください。
いつも絵だけ見て写真に収めているけど「あかんたれ」って書いてあったのねニコニコ
 

「まいど」に「おいど」・・・・「おいど」が判るのはワタクシがロートルだからかしらんキョロキョロ
昔、おばあちゃんの口からこの単語を聞きました。
「おいど」を知らない人でも絵で判っちゃいますか?

ホントに人出が増えました。

有名な食べ物屋さんの前は全部ひとだかりが出来ています。

いつもの道頓堀ZAZAの入り口のお店。
幟は変わっていなかったので、メニューのポスターをカシャ!!

さて、ここまで来て落語のお話に入りますウインク

この日は開口一番に二豆さん。
二豆さんって、吉田食堂さんで開口一番を務める噺家さんの中でワタクシの中では特別です。
また独演会に行こうと思いながら噺で楽しませていただきました。
 
菊之丞さん、今回もやはりお客の視界に入るところから(或いはその数歩前から?)マクラが終わって噺に入るその時までずっと笑顔でそこにワタクシは圧倒されてしまいます。
話と話しの継ぎ目もずっとの笑顔ですよ。
ワタクシ(吉田食堂さん主催とは限りませんが)独演会に行く噺家さんは決めていて、数えはしませんが何とかその人数は増やすまいと心掛けておりますニコ
 
今回の「幾代餅」「文七元結」どちらもホッとさせてくれる噺で、この何とも言えないご時世には有り難い演目でした。
「幾代餅」はワタクシの好きな「紺屋高尾」とそっくりな噺ですが、菊之丞さんが演ずるとテンポが良くて、菊之丞さんが演ずるのだったら「紺屋・・・」よりも「幾代餅」で合っているのかも知れないと思います。
因みに「紺屋高尾」は、最初に聴いた柳家花緑さんで聴くのが好きです。
 
幾代餅では錦絵で搗き米屋の若い者が花魁に惚れてしまうのですが、「紺屋」では花魁行列を一目見た紺屋の職人が花魁に恋い焦がれて食事ものどを通らなくなって寝付いてしまいます。
「幾代」も「高尾」も1年(あるいは3年)必死に貯めたお金を、本当に会えるかどうかも判らない一夜のためにはたいて、親方から借りた着物で身分を偽ってまで自分に会いに来て、それでも「次はいつ来てくんなますか?」と訊くと「1年先」。
嘘がつけないんですね、一途な男は。
花魁は、「また1年(あるいは3年)働いてお金を貯めて会いに来ます」という男の気持ちに打たれます。
「来年3月に年が明けたら、こんなワチキでもあなたの嫁さんにしてくんなますか?」ワタクシこの成り行きを知っているのに何度聞いても胸が一瞬詰まったようになります。
この日、菊之丞さんがこの噺を選んでくれて良かったニコニコ
 
 
「文七元結」のほうは、やはり他の噺家さんでもよく聴く噺ですが、他の人で聴くのと違うところがありました。
博打と酒でボロボロの左官の長兵衛さんが、娘が吉原に身を売ってこしらえてくれた50両を懐に家に帰ろうとするときに、何とも言えないタイミングで現れた「50両スリにとられたから死んで主に詫びる」と身投げを図った文七。
懐の50両を渡してやれば文七は死なないだろうけれど、1年の猶予をもらったこのお金を返せなければ17歳の娘が女郎として店に出されてしまう。
この50両、目の前の男にやる訳には行かないんだ・・・という真情がとても強いのが菊之丞さんの噺でした。

 

他の噺家さんで聴くとき、ワタクシの中に印象が一番残るのは大抵「さのづち」の女将なんです。

身を売って親を助けたいというけなげな娘を1年預かって「女一通りのことは身に着けさせてあげる、店には出さない。けれど、1年たってそのお金が返せないとき、私は鬼になるよ」ときっちり長兵衛が甘えないように締めてから50両を渡す女将に一番リアリティを感じていました。

 

この日の菊之丞さんは、私の中のこの噺の幅を広げてくれました。

 

 

さて、帰り道。

9時前の道頓堀の人出はコロナ以前に遜色ありませんでした。

若い人が多く、耳に入ってくるのは外国語が多いです。

いつものTシャツ屋さんの写真、行きは多い人出で気ぜわしくなってしまって撮れなかったので帰り道で裏から写しました。

その時は「今夜は(裏側には)いつものヤツ出てないな」と思ったのですが、今みると下のほうの赤いシャツに「勉強せんとこうなる」とありました(笑)

 

今年最後の記事を大晦日の紅白歌合戦を見ながら仕上げました。

 

もう少ししたら「2023新春生放送!年の初めはさだまさし」のはじめで柳家三三さんの落語が聴けるのが楽しみ。

 

キーボードを打つワタクシの後ろにいるくつろいだ姿が猫さんの今年ラストの写真です。

2年前に購入したPCの調子が悪いので(というよりメモリ容量4GBというのが少なかったようで)どうしたものかと迷っていましたが、USEDを再生したパソコンを購入してみました。
これはまだ4GBのほうで書きましたが、来年からはサクサク気持ちよく動くパソコンでいろいろ楽しめそうです。
 
今年一年、マヌカン☆ブログをお読みいただいてありがとうございました。
 
by マヌカン☆