この頃ワタクシが行く落語会は吉田食堂さん主催のものばかりです。
他の主催者のもの、あるいは噺家さんが企画する落語会はそれまで定期的に行われていたものでも無くなってしまいました。
吉田さん、大きなリスクを背負って頑張ってくれているんだなといつも感謝、感謝です。
食堂さんの「江戸落語」を大阪で聴ける落語会をしたいという思いを初めのころから強力にバックアップしてきたのが柳家さん喬さんだと以前吉田さんのインタビュー記事で読んだ記憶があります。
なんたって「ひとり会 23」ですもの。
さん喬さんが出るなら、という信用は大きいと思います。
同じ場所で写す写真だけど、なんとか変化を持たせたいと試みていますが、なかなか・・・・
ふと視線を右にずらして「大阪 河童 本舗」という看板に気づきました。ひげと眼鏡の男性の看板(看板の下が入り口ですね)もその店のモノらしいけど、この広告で食欲が湧くものかどうか・・・・・何か怪しげな店と間違いそう(笑)
「千日前」の看板の下を通っていつも会場に向かいますが、その道すがら右を向いてみるとこんな景色が・・・・
地価はとんでもなく高い地域だと思われるのに、けっこう地味な通りがあるのですね。
右に曲がらずいつものように歩きながら右を眺めるとこんな店。
いろんなことに気が付く日だったようです。
道頓堀ZAZAといつも会場の名を書きますが、ビルは「中座くいだおれビル」っていうんですね。
こんなに派手な看板があることに気が付いたのもこの日。
すしざんまいのほうの看板の下に小さく、いつものくいだおれ太郎さんの人形があります。
3月15日に写真だけ載せて下書き保存していた記事に2日後の今夜ようやく文を付けています。
この日の開口一番は遊真さんです。
吉田食堂さんの開口一番は皆さん上手ですが、遊真さんは中でも受けが良い噺家さんですね。
お客さんを笑わせるツボを心得ている人なのかも知れません。
知ったかぶりの、見栄っ張りの、一言多くて人の気を悪くさせることがおおい男が、ご隠居さんから腐った豆腐を食べさせられて目をシロクロさせるさまを見て笑うという噺、ワタクシからすると「いじめじゃない?」とつい思ってしまいます。
そう思われないようにするために、この男のイヤミなところをしっかり描かれてはいるけれど同感まで気持ちが行きません。(これは遊真さんに限らず他の人で聴いても同じです)
開口一番が終わって、さん喬さん。
そういえば、この頃は招かれた噺家さんがはじめに吉田食堂さんのことにふれるのが続いています。でも、さん喬さん「喬太郎を除いて、弟子がよんでいただいたことがありません」とニヤリ
冗談半分、本気が半分。師匠と言うものはありがたいものですね。
「宮戸川」の(上)とあります。
他の噺家さんで(喬太郎さんも)聴いたことがあるけれど、何だっけと早い展開でワクワクしていたところ、急に話が「笠碁」に流れて行って、さん喬さんが「話がうまい具合に繫がっていくもんですね」と合間に一言。
ワクワクした展開(の「宮戸川」)にいつどうやって戻るのかしらと「笠碁」を聴いていましたが、とうとう戻らずに終わってしまいました
「宮戸川」の続きは聴きたかったけれど、碁好きのご隠居二人のケンカと仲直りの馴染みの噺も楽しく聴かせていただきました。
「長短」、先の「笠碁」と同じく柳家の噺ですね。さん喬さんも「師匠がよく演じていました、なかなかあのようにはいきません」と前置きしての噺ですが、やっぱり上手いですね。(当たり前だけど。・・・・ワタクシ、さん喬さんは既に「名人」だと思っております)
気が長いおっとりした男と、気の短い男がなぜか仲良し。
おっとりした男の間延びした話を、もう一人がじりじりしながら扱う煙管があらすじを進めていきます。煙管にタバコを詰めて火鉢から火を点けようと吸い込むしぐさが「イラチ」をよく表します。つい書いてしまいましたが、「イラチ」は全国区の言葉でしょうか・・・・?
「心眼」。
最近この噺を他の噺家さんで聴き(テレビ)、俳優さんを使ってこの噺をドラマにした番組もありました。ドラマのほうは見ませんでしたが、たまたま重なったものでしょうか。笑いと言うよりは考えさせられる噺です。
それにしてもこの噺の中には「人三化七」とか、日頃耳にすることのない言葉があります。ひどいわねぇ・・・・そこまで言わなくても、と思うけれどお薬師様に参って見えなかった目が明いた男の優しい賢い女房はどんな容姿だったら他人からまでこんなに言われてしまうのでしょうね。
さん喬さんの演じるこの女房がとても良かったです。
それにしても、この噺ってどうなのでしょう。どんなにいい女房でも亭主が受け入れられない容貌というものがあるのかなぁ・・・
このさん喬さんのひとり会に行くまでに、と前記事の三三さんの記事を急ぎました。
書き加えがまだ出来ていませんが、もう少しお待ちくださいm(__)m
先に、この「ひみつの三三さん」のあとにも終演後のインタビュー動画が吉田食堂さんからFacebookにアップされています。
高座やテレビで見る三三さんとは少し感じが違って、笑顔が可愛いです。高座を終えてホッとしているときだからでしょうね。機会があったらご覧ください。
by マヌカン☆