道頓堀ZAZAに向かう道、ブログに載せようといつもここで写真をまず撮ります。
同じ場所で撮っていて変わりないのがつまらないので、ちょっと角度を変えてみましたウインク
時間は午後6時。

上の横断歩道を渡ってまっすぐ進みますが、道頓堀だというのにやっぱり人通りは少ないです。
突き当りの手前にこんなTシャツを売っている店があります。
コテコテの大阪を実感しますね(笑)
ワタクシが若かったら、性別も違ったらという条件も加えたほうが良さそうですが、写真の下のほうの黒のシャツ「勉強せんとこうなる!!」を着てみたいような気がします。
若かったら、です。中年以降だと、シャレになりませんから・・・・
いつもの太郎さんの人形も写す角度を変えて、ソフトクリームの置物の上の帽子が太郎さんとおそろいなのも写しておきます。
これは この日に気付いたこと^^
さて、今回は古今亭文菊さんの独演会です。
ワタクシが文菊さんの噺を聴きたいと思うようになったのは、3年前くらいからです(相変わらず頼りないワタクシ)
知ったのはもちろんテレビで、ですが初回からそう思っていたわけではなく文菊さんの「あくび指南」を聴いて、ワタクシはではつまらない演目だったこの噺をこんなに面白く聴かせてくれたことに驚いてから・・・・
 
ということを、去年の夏の「文菊の旅路」の初回の記事の時に書いていたと思っていましたが、まだでした。
リブログしそこなったので リンクを貼っておきます
 
噺で圧倒されたのを「神様が下りた」という言葉でこの時に書いています。
舞台袖から出てくるときから、すでに文菊さんの世界が出来ています。膝を曲げて腰を落として、踊りの一部のように優雅に歩いて、動作をひとつひとつきれいに行って座布団に座ります。
そして手をついてお辞儀をする動作がまたきれい。
 
じっと座席に目をやって、今日こうしてこの高座にまた上がれることが本当に嬉しいということを丁寧に述べてくれました。
静かな語り口のご挨拶を聴いていて、やっぱりここに聴きに来てよかったとワタクシも実感。
 
演目書きの写真を載せているので噺のことも書かなくては・・・^^
 
開口一番  桂 九ノ一さん。「御公家女房」 。「たらちね」という題のほうで知られている噺で、言葉がやたらとみやびなお嫁さんをもらった、長屋住まいの男。
噺の出だしで、仲人が「紹介するお嬢さんはとてもきれいで、いいお家の生まれで、だけどたった一つだけキズ(欠点)がある」というところを聴いて「ろくろ首」かな?と思いましたが違っていて、この噺でホッとしました。
「ろくろ首」だと、良縁でもない男と結婚したお嬢さんが、その男に夜中に逃げ帰られてしまうのが可哀そうなのでワタクシには楽しい話ではないのです。
 
九ノ一さんの「御公家女房」は、楽しませていただきました。若い噺家さんが表情豊かに新婚さんを演じるとさわやかでいいです。
また九ノ一さんが開口一番で聴けるといいなと思います。
 
 
文菊さんの「湯屋番」
「湯屋番」という演目をワタクシが面白いと思うようになったのはつい去年あたりからのことです。
文菊さんがこの噺を選ぶと思っていなかったので「あ、これ『湯屋番』だ」と判ってからはもう聴きながらワクワク・・・・
放蕩者の若旦那が湯屋の番台で働くことになって、初めて上がったそこで嬉しくて嬉しくて妄想にふけるお話。
聴いていて可笑しくて可笑しくて声をたてて笑ってしまいました。
こんなご時世だというのにウインク
 
「うどん屋」この噺で気になるところはやっぱり食べ方。
「うどん」を食べているなって思います。そうはっきり判らせてくれるのが文菊さんの力。
この噺でズズズッてすすり上げて食べているのが「蕎麦」じゃいけませんから。
 
「お見立て」たくさんの噺家さんが演目に選ぶ噺です。
ワタクシの好きな演目ではないのですが、演者によって噺は別物になりますね。「あくび指南」と同じです。
どうしてこの演目が好きでないのかと考えてみて、(野暮な田舎者だけど)自分を慕う旦那を騙す話だからでしょうね。
「牛太郎」というのは、遊郭で働く(若い)男の総称だというところから噺は始まります。
女郎の喜瀬川は将来は見受けをしてくれるとまで言う旦那にすっかり嫌気がさしています。
牛太郎が「旦那がお待ちです」と言うのを何とかして断わらせようと、旦那には姿を見せないままで牛太郎から「今日はいない」
「いるって言ったでねぇか」と言われると
「体調が悪い」
旦那に食い下がられると「病気になった」と言わせ、旦那が「見舞いに行く」・・・・
こんなやりとりが続いて喜瀬川は牛太郎に「喜瀬川は死にましたとお言い!」
噺を聴いていて、旦那は情が深いのでしょうが確かに魅力がないんですねぇ(笑)
 
文菊さんの「お見立て」、噺の大筋は同じですが他の噺家さんで聴くのと違うなと感じたことがあります。
喜瀬川が、なんだか可愛い^^
気怠そうな様子で、間に入っている牛太郎が困るのを尻目に次から次へと「言い抜けかた」を指南している彼女がなんとなく可愛く思えたのは「たしかに、人には『好み』っていうものがあって、厭なものは厭だわね」とワタクシ同感したようです。
噺の中の喜瀬川にリアルさを感じてのことでしょう。
おそるべし、文菊さん です。
 
 
「文菊の旅路3」、冒頭のあいさつの後で話が決まったようです\(^o^)/
 
主催の吉田食堂さんがfacebookにうどんを食べる場面の写真、YouTubeには終演報告(私服姿の文菊さんのインタビュー動画)をあげられているので、興味を持たれた方はぜひご覧になってみて下さい。
 
by マヌカン☆