この治療においては賛否両論あると思うが、私見として述べさせていただく。まず、この治療においてもご理解いただきたいことは、ペニスそのものを太くすることは出来ないということである。ペニスは海綿体という組織で形成されているが、現代医学で海綿体そのものを増やしてペニス
を増大させる治療は行われていない。あくまで、見た目の問題として、平常時に太く見せたいという方に対しての治療である。
治療法としては、陰茎部に脂肪やヒアルロン酸を注入することで、平常時の見た目を太く見せることになるのだが、デメリットが大きい。
脂肪を注入した場合、本来脂肪のない部位へ脂肪を注入すると、正着率はおよそ30%以下といわれている。つまり、100ccの脂肪を仮に注入した場合、30ccしかペニスに残らず、70ccが体内へ流れてしまうことになる。また、ペニスの形どおりに均等に正着するわけではないので、いびつな形へと変形してしまう。
ヒアルロン酸を注入した場合、ヒアルロン酸自体は身体に吸収されてしまう特性があるため、一時的な効果(数ヶ月程度)しか望めないのだが、場合によってはしこりを形成することもあり、ペニス
の変形をもたらすことがある。 さらに、いずれの治療においても勃起障害をひき起こす可能性があるため、見た目で自信回復を図っても、実際にペニスとしての機能を果たさないことがある。
最初に私見と断ったのは、医学としてリスクのある治療を行うことはいかがかと思うからであり、決して勧められる治療ではないからである。