早くも3月の半ばになり、こちらではすっかり春となりました。日中はすでに、25℃程度まで気温が上がっています。日本で春といえば、卒業式や入学式など、別れや新たな出会いの季節といったところでしょうか??
人間関係ではなくても別れはやってくるものです。それは鉄道に関してもいえることでしょう。
今日3月14日の運転をもって、ある列車の定期運用が終了します。
寝台特急あけぼの です。上野と青森の間を走っている、伝統的な夜行列車の一つです。下りは上野を21時16分に発車し、青森には9時52分に着きます。上りは、青森を18時23分に出て、上野に6時58分に着きます。私も、小学4年生?のときに大宮から大館まで、2012年春に、上野から青森まで乗車しました。なんとものんびりとした、列車の旅を味わえました。あけぼのは、私にとって初めての夜行列車の経験をした車両ということもあり、今回の廃止は大変残念です。
「あけぼの」のみならず、新幹線、航空機、高速バスなどの台頭により、多くの夜行列車が姿を消していきました。今回の廃止により、国鉄時代からのブルートレインが全廃となります。一つの歴史がまた終わってしまいます。夜行列車の廃止は、のんびりとした旅をするというものの減少にもつながっていると思います。スピード化は、そんなに大切なものでしょうか?目的地に行くとなると、多くの人が早い新幹線や飛行機を選ぶでしょう。たまには、目的地に着く過程をもっと楽しんでもいいのではないでしょうか?たとえば、東京から新潟に行くとしたら、上越新幹線を利用するところを、あえて在来線の上越線を利用するなど。新幹線であっという間につくよりも、各駅停車でのんびりとした「旅」をするのも面白いです。特に、上越線には新幹線にはない魅力がたくさんあります。土合駅など、初めて見ると驚愕します(笑)。そういったことを発見するのも楽しいでしょう。しかし、こうした「旅」をするには、多くの時間が必要なのがネックです。もし時間がとれるのであれば、ぜひやってみてください!おそらく一番ぜいたくな時間を得られるでしょう!
あけぼのの廃止により、のんびりとした旅の手段が減ることはとても残念です。残る夜行列車は、トワイライトエクスプレス、カシオペア、北斗星、サンライズ瀬戸・出雲、ななつ星、はまなす、ムーンライトながら、ムーンライト信州、ムーンライトえちごです。このなかでは、ななつ星がとくに有名だと思いますが、私はななつ星はあまり好きにはなれません。どうも「気軽に」っていうものがないからですかね・・・このなかで特に注目してほしいものは、はまなすです。なんと、現役最後の客車急行夜行なのです!なんのこっちゃと思うことかもしれませんが、現代では大変珍しいんですよ。まず、JRに急行があることを知っていますか?国鉄時代はとんでもなく多かったものが、今でははまなすのみが現役の急行です。さらに、機関車が客車を引くというのも、今では貴重です。さらにさらに定期夜行列車です。満席でない限り、駅に行けば乗れます。まさに気軽に旅をできる列車という訳です!いつまでも残ってほしいものですが・・・
あけぼのは、今日上野を21時16分、青森を18時23分に発車し、定期運用が終了します。心からお疲れ様といいたいところです。また、上野・青森であけぼのを見送る人たちには、くれぐれも他人の迷惑にならないようにお願いしたいです。ニュースのトップ記事に、また鉄道ファンがやらかしたなんて書かれてほしくありませんからね。マナーを守って見送ってください。
長い間ありがとう、お疲れ様、あけぼの!