緊張の授業初日は、月曜の朝8時からスタートしました。最初のクラスはEnglish118 writing クラスで、いわゆるエッセーなどがメインとなります。教室に入り、クラスを見渡しますが、日本人っぽい人が数人いました。しかし自己紹介などから、日本人ではなく香港の人たちでした。この最初の自己紹介ですらめちゃくちゃ緊張しました。そして、今学期の内容などのガイダンスが始まりました。ここで気が付いたのは、予想以上に話すスピードが早く、十分に聞き取ることができませんでした。正直これから大丈夫かと焦りました。かなり想像以上だったので・・・そんなこんなで初日の最初の授業の一つが終了。一コマ1時間20分の内容です。とても長く感じました。とりあえず、先生の特徴などを掴み取れたかなと思いました。また手元にあるシラバスには、今学期の予定が克明に記されていました。エッセーの提出が計4回、さらにプレゼンテーションの文字が!!大丈夫か・・・
 
以上がこのクラスの初日の感想などです。それでは、内容を。
 
 
一番初めのお題は、グループエッセイでした。これは、与えられた読み物に対し、グループでトピックを作成し、各々が特定の分野の段落を書き、最終的にすべてを統合するというものです。初めてのクラスメイトとのコミュニケーションということもあり、全くうまく話せませんでした。しかし、なんとか自分の役割を理解することができ、自宅に帰り自分のパートを書き始めました。そして、パソコン上にあるグループエッセイの投函ボックスに投函。ここで、グループ内の一人はみんなのエッセーをまとめ(単に順番通りに並べ替えるだけです)なければなりませんでしたが、それは私の役割ではありませんでした。次の授業の日、グループのみんなでエッセーの問題点などを指摘しあいます。ここで私も何らかの意見を出さねばなりませんでしたが、言葉の壁は想像以上で、うまく意見を言えませんでした。私が書いたパートに対し、みんなが真剣に訂正箇所を指摘してくれたので、非常にありがたかったです。グループエッセイの名がついていますが、評価は自分が書いたかのようにつけられますので、みんなが訂正した箇所以外にも、自宅で少し手直しをしました。そして提出。はじめてのエッセーの評価は100点中85点とそこそこいい点数をとれました。しかし、私が書いた部分はほんの一部で、後のパートはアメリカ人の生徒が書いたものです。はたしてすべて自分で書いたとき、どのような評価がもらえるかという不安が残りました。
 
グループエッセイのあとは、いよいよクラスの本題に入っていきます。
このクラスでは、Affluenzaという本を用いて、アメリカに広がる深刻な消費社会についてのエッセーを書いていくというのが主題となります。この本250ページほどありますが、一回の授業で全部をまとめるわけではなく、いくつかのチャプターごとに授業を進めていき、エッセーに必要な情報を集め、最終的に自分のトピックとしてエッセーを書いていくものなので、読むことに対してはそれほど苦労しませんでした。大まかに本の内容を説明しますと、アメリカでは人は必要以上に物を買い、それによってさまざまな社会・人間関係の問題が引き起こされる。そのままにしておくと、大変な事態になってしまう。では、どのような解決策が有効なのか。こんな感じです。毎回授業の前に本を読み、大切なところをメモし、エッセーの役に立つ情報をまとめておきました。二回目のエッセーのお題は、本の情報からトピックを一つ選び、何が原因で何がそれを裏付けるのかを本の中から引用し、自分のトピックを作成しなさい、というものでした。私はあらかじめ読みやすく、理解しやすかったパートを選んでおいたので、トピック選びには苦労しませんでした。エッセーの課題が与えられてから提出期間まで締め切りは5日間。水曜日に課題が出せれたので、月曜が締め切りとなります。私は休日をゆっくり過ごしたいがために、土曜日の深夜か日曜日の夜から月曜にかけてエッセーを作成しました。そのため、今まで経験したことのない徹夜というものが今学期頻繁にありました。月曜日の朝、眠い目をこすりながら提出・・・ではありません。最初に提出するエッセーはrough draftといい、必ずpeer editingというものがあります。これは非常に有効なもので、何をするかといいますと、4人ほどのグループに分かれ、エッセーを見せ合い、文法ミスやそのほかのミスなどを指摘しあい、エッセーの向上を目的とするものです。私は何度もこのpeer editing に助けられました。そして、エッセーを再び家に持ち帰り再構築し、水曜日に本エッセーを提出します。これで提出が完了となります。一週間ほどたち、エッセーが添削され帰ってきました。得点はなんと90点を超えました!!驚きと同時にめちゃくちゃうれしかったです。先生からもよかったとほめていただきました。!!
 
この調子で、3回目のエッセーも頑張ろうと思いました。3回目のエッセーは、2回目とあまりやることは変わりありませんでした。例によって徹夜・rough draft 提出・peer editing の繰り返しで、本エッセー提出。だいぶ書き方にも慣れてきたので、かかる時間も減っていきました。どうしても案が出ないときは、youtubeで鉄道の全面展望を見たり、松本山雅FCの応援歌を聞きながらエッセーを書いていきました。(集中できるんですよ!!)添削されたエッセーの得点は、再び80点台後半に下がりました。前回ができすぎでしたね。これが本来の点数なのだと思いました。少し、主旨や結論が首尾一貫としてなかったかもしれません。
 
3回目のエッセーの提出が終わると、いよいよ学期末に近づいていきます。最終エッセーには今までになかったものが多く含まれたので、一番苦労しました。それは、アメリカ消費社会に対する問題点・解決策を本の引用と、ネット上のアカデミックな学術書からの引用、さらにその他の雑誌やテレビからの引用を含めた、合計1600字でエッセーを書けというものでした。いままでは、900字程度でしたが、一気に文字数が増えます。さらに、引用が多く増えるので、それに伴う引用の書き方の種類も増えます。アメリカでは、エッセーを書く際引用であることを隠してし、自分の意見のように扱ってしまうと大変厳しく罰せられます。引用を用いて、そこから自分のアイデアを展開するということをしなければなりません。ネット上の調べものや、テレビからの情報を得るのには本当に苦労しました。また引用の書き方がとても難しく、なんども先生に聞いたり、ネットで調べたりしました。多くの苦労を経て、無事に最終エッセーを12月11日提出しました。このエッセーは、受け取ることができないので、難点かはわかりませんが・・・
 
さて、エッセー以外にも忘れてはならないものがあります。プレゼンテーションです。最終エッセイに用いたネット上での調べものに対し、引用した元の文の主旨とこの学期中に読んできた本との関わり、そして自分がなぜ本と関わりがあるのかを言う、というハードな内容です。
 
自分はみんなよりも後のほうの順番でしたので、みんなのプレゼンの様子を観察する時間がありました。ジェスチャーを多く用いて、とても上手いなというのが率直な感想でした。はたして自分もそのようにできるのか、そしてきちんと相手に伝わるのか。不安だらけのままプレゼン当日を迎えました。自分の番になり、みんなの前へ。とにかく落ち着いてゆっくり話すことを心がけました。たまにジェスチャーもしました。プレゼン中はずっと足が震えていましたが、無事に終えることができました。終わった時には、いままでで一番やりきった感があり、とても充実した気持ちでした。
 
授業はすべて終わり、先週の月曜日期末試験を受けました。この試験は、それほど難しくありませんでしたが、テストが終わった時には、この一学期よく頑張ったなと自分を少しほめました(笑)。この一学期を通して、少しでもwritingのスキルが上がったと思います。総合成績が気になるところですが・・・