「海賊とよばれた男」(上)(下)
百田尚樹 著
講談社

百田尚樹の書き下ろし長編です。
歴史経済小説の最高傑作とうたわれるこの作品、面白くて上下巻ともに一気に読了しました。
出光興産の創始者である出光佐三をモデルにしたノンフィクション小説です。
歴史的事実を基にしたお話しだけに、グイグイと引き込まれました。
戦争の火種となったのが巨大エネルギー・石油ならば、敗戦から日本を復興させたのも石油だった。
その石油を武器に世界と闘った男の生涯が描かれています。
日本人による日本人のための民族会社を興し、「人間尊重」を貫き通した主人公の国岡鐵造。
アメリカ石油メジャーに市場を牛耳られていた石油業界の中、もし国岡鐵造率いる異端の石油会社「国岡商店」
が出てこなかったら、日本の高度成長はなかったのではないでしょうか。
余談ですが、
1964年から続いている出光興産がスポンサーの「題名のない音楽会」というテレビ番組があります。
番組中にCMは一切はさまないのだそうです。
出光佐三が「芸術に中断はない」との考えからだそうです。
このようなスケールの大きな経営者の再来が今の日本に求められているのではないでしょうか。