大地の子(1)~(4)
文春文庫
山崎豊子

山崎豊子が取材から完結まで8年の歳月をかけて作成した大作。
NHKテレビドラマは見ましたが、本で読むのは初めて。
中国残留孤児を主人公に、中国と日本を舞台に繰り広げる苦難の物語。
取材の壁の高いかの国での現地取材3年間は想像を絶するものであったでしょう。
テレビでは描ききれない戦争の残虐なシーンなど、非常につらいシーンがあります。
しかし、日本人としてこの問題を知らなくてはならないと読み進めました。
山崎さんはインタビューで「残留孤児」という言葉は使わないそうです。
「残留という言葉には、意思があるでしょう。彼らには残留しようという意思はない。日本政府が国家としての責任を回避したずるい名称の書き換えです。”戦争犠牲孤児”というのが正しい。そう思いませんか」
確かに、その通りですね。
この本。人前で読むのはよしましょう。
感涙で大変なことになります。静かな部屋でじっくりとね。
私は山崎豊子の小説が好きです。
フィクションだけれども、圧倒的な取材力と膨大な資料による執筆力でまるでノンフィクションのような迫真の物語に仕上がっています。
「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」「沈まぬ太陽」
どの作品も読み応え十分。