「日本人の誇り」
藤原正彦
文春新書

5月に読んでから、2度めを読み返しています。
歴史教科書では、ほとんど一切言及されていない「世界が目をみはった日本文明」。
日本には、「近隣諸国条項」という世界のどこにもない不思議な基準があり、教科書検定は近隣諸国の感情に配慮するなどということになっております。
中国、韓国、北朝鮮のご機嫌をうかがい、この三国を刺激しかねない叙述はいけないというものです。
ことあるごとに三国に「歴史認識」を問われれば、日本はただちに謝罪すると学習してしまったようです。
「国家が謝罪するなどということは、日本だけである。」
なんということだろうか。
これで、あの尖閣諸島事件で政府の取った態度もうなずけます。
「近隣諸国条項」とは、子供が学ぶ歴史教科書において「ことを荒立てないことを優先する」滑稽な代物。
本当のことを書けない教科書を鵜呑みにするのではなく、様々な本を読んで自ら学ぶ姿勢が大事なんですね。
また、驚いたのは、日本人は自国を卑下するという世界でも稀な傾向にあるらしい。
2000年に行われた「世界価値観調査」で、「自国を誇りに思う」の項目でなんと世界最低に近いのだそうです。
藤原先生の本は、とてもわかりやすいです。
ところどころに先生おなじみのユーモアを交え、思わず笑みがこぼれます。
日本人必読の一冊でしょう。