先日、視聴記を綴らせてもらった「脱皮」とともに、もうひとつ未見だった「中野サンプラザ大会」の扉をついに開いてしまいました。

「脱皮」の場合は、なんとなく見る機会を失っていただけだったのですが、「中野」に関しては、正直、避けていました。冷静な精神状態で見続けることができるか自信がなかったのです。

それと、Zになってから半年以上経った5人の状態からファンになった者としては、ユーチューブなどで6人時代のライブ映像やバラエティなどを見ても、早見さんがいることに違和感しか感じられなかったのです。あくまでも6人時代は、現在の最強の5人組への過渡期であって、早見さん自身が居心地の悪さ(メンバーとの仲の悪さということではなく、アイドルとしての立ち位置に関して)を感じ取って、別な道を選択したのではないかと推測していたのです。だからまだ、成虫になる前のさなぎの状態のステージをあえて見る必要性はないのではないか、と理由づけしていたのです。


しかし、自分が大変な思い違いをしていたと同時に、「中野」(「脱皮」も含めて)のステージを見づして、モノノフ気取りしていたことを、本当に恥ずかしく思いました。


早見さんがいかにももいろクローバーにとって大きな存在だったのかを、思い知らされました。ダイナミックだけど決して調和を崩すことのないダンス。低音で安定感のあるラップ。そしてなによりも、どんな場面でも冷静に対処するMCの力。当時のファン、早見さんがいなくなってももクロがグループとして機能するのかどうか、本当に不安だったと思います。


その早見さんの抜けた穴の大きさを、残りのメンバーがどれだけ必死になって埋めていったかが、はじめて実感できました。特にリーダーの頑張りぶりは、半端でなかったと思います。そしてリーダーをサポートとするとともに、それぞれの個性を成長させていった残り4人の努力も、賞賛に値します。


よく、ももクロのメンバーはモンスター的能力の持ち主だと言われますが、少なくとも「中野」の時点では、まだ自分たちの本当の力をどう発揮していいかわからない5人が、早見あかりという素晴らしき司令塔の下で、がむしゃらになって頑張っていた状態に過ぎません。それでもあれだけの完成度の高いパフォーマンスを提供できるのですから、早見さんの存在感は半端ではありません。


そしてZになり、崖っぷちに立たされたことによって、5人はようやく自分たちの力に気がつき、どうやったらそれをファンの前に完成された商品として提供することができるのか、自分自身で知恵を絞るようになったのではないでしょうか。


ただ、ある意味ではZ以前のほうが、コンパクトにまとまった完成度の高い内容を見せられていたのに対し、Z以降は意欲が先行して荒削りのステージが散見されることも少なくありません。


でもそれは、さらに一回り大きくなるための、大事なステップにほかなりません。


今回の西武大会でも、細かいほころびがいくつか見られ、それを批判する声も聞かれます。でも、これまでとはケタ違いの箱でのステージを成功させたことだけでも大きな成長のひとつであり、さらに大きな飛躍へ向けたエネルギーをたっぷりと蓄えたはずです。

「中野」が6人のももクロの集大成だとすれば、Zの集大成はまだまだ先になると思います。しかし、まずはZとしてのひとつの完成形が近いうちに見られるのではないかと期待に胸がふくらみます。