23日は隣のTOHOシネマズ錦糸町オリナスへ。『MINAMATA-ミナマタ-』と『クーリエ:最高機密の運び屋』の2本を続けて見ました。本当なら『空白』も見たいところでしたが、3本見られるスケジュールは成立しませんでした。
『MINAMATA-ミナマタ-』は、水俣病による被害の実情を世界に伝えたアメリカ人の写真家ユージン・スミスの伝記映画です。石牟礼道子の『苦海浄土 わが水俣病』などによって国内では知られるようになっていた水俣病が、世界で知られるようになったのはユージン・スミスの功績です。折しも今年は、新日本窒素肥料(現・チッソ)の水俣工場附属病院長だった細川一が水俣保健所に患者の発生を報告し、公式に確認された1956年から数えて65年に当たります。水俣病と呼ばれるようになったのは1958年ころからです。映画では1971年の出来事が描かれていますが、その公害発生から15年の時点では会社が責任を認めようとせず、熊本県や国も被害者を救おうとしていませんでした。
水俣病についても、またユージン・スミスとその写真についても一定の知識はありましたが、私の中では水俣病はもう終わったもの、過去のものという感じになっていました。今回この映画を見て、それが終わっていないことを改めて知りました。被害者が裁判に勝って一定の救済が得られるようになりましたが、患者として認定されたのは3000人足らずであり、未だに熊本県や鹿児島県を中心に万余の人が認定を求めているにもかかわらず、ほとんど認定されない状態にしります。
この映画はジョニー・ディップがユージン・スミスについて知り、心を動かされて映画の製作と主演をすることになったとされています。ジョニー・ディップといえば、奇抜な役回りばかり演じている役者と思っていましたが、このような映画を撮ろうとする人物であったことを知り、改めて見直すことになりました。役者としてのジョニー・ディップは、この映画で新境地を切り開いたともいえます。水俣病に関しては、これまでも日本で何本かの映画が撮られてきましたが、今回のこの映画の公開で、水俣病を知らない若い人が水俣病について知る機会が増えるなら、それはとても良いことだと思います。単なる告発モノの映画ではなく、劇映画としても良くできていると思いました。
それにしても、水俣病について改めて資料を読むと、厚生省や通産省、環境省などの政府=日本という国が、全く人間を救おうとしないシステムとして機能するばかりであることを知って暗澹たる気持ちにさせられます。つい最近まで、黒い雨に打たれた人たちに対し、時間が解決する(間もなく被災者の全員が死ぬことで解決する)とばかりの対応をしてきたことと同じようなことが、今も水俣病被害者に対して行われています。
『クーリエ:最高機密の運び屋』まではわずか5分間のインターバルでした。スクリーンを移動すると、すでに幕間の山崎紘菜の出番は終わっていましたが、前の映画の前に見ているので問題はありません。
キューバ危機(1962年)当時の米国CIA+英国MI6vsソ連KGBの諜報戦を、実話をベースにして描いた映画です。何の変哲もないセールスマンが、モスクワでソ連の情報源から受け取った情報を西側まで運ぶ役を依頼されます。最初は断りますが、目立たないセールスマンだから疑われなくて良いと説得されて引き受けます。任務を繰り返すうちにソ連の情報源の男とも親しくなり、親交を深めて行きますが・・・。
スパイ映画が大好きな私ですが、この映画は実話ベースということもあって派手なアクションシーンなどなく、特に前半はたんたんとした感じでストーリーが展開されていきます。中盤からは緊迫感のある展開になり、終盤にはきついボディブローを食らわされたような感じになります。キューバ危機を核戦争に発展させることなく解決に至らしめたのがこの諜報戦あったともいえます。
フィクションではない分だけ面白みに欠ける感が無きにしも非ずですが、実話ならではの迫力もあって、それなりに楽しく見られました。主演のベネディクト・カンバーバッチはなかなかの好演であると同時に、終盤には特殊メイクかと思わせるような激ヤセ振りを見せますが、これは本当に減量したのだそうで、役者魂に頭が下がります。そういえは、『裏切りのサーカス』という傑作スパイ映画にもこの俳優が出演していたのを思い出しました。
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