5日は午後に東京国立博物館(トーハク)へ。入り口で友の会に入会して会員証と特別展の入場券3枚を受け取り、さっそくその入場券を使って聖徳太子1400年遠忌記念特別展の『聖徳太子と法隆寺』を鑑賞しました。トーハクや特別展は日時予約が必要なので、事前に無料券を使う前提での時間帯だけをしておきました。
この特別展、実は奈良の国立博物館で先に開催されています。私とそれを良くチェックしておらず、東京で見るつもりになっていたのですが、奈良の開催が終わった後で確認したら、「玉虫厨子」や「羅漢坐像」など、奈良会場でしか公開されない国宝が何点もあって、しまったぁという感じになってしまいました。事前に知っていれば奈良まで見に行ったのにという内容です。もちろん東京会場でしか公開されない国宝も何点かあるのですが、奈良も見ておきたかったです。
奈良に行かなかったためにいくつもの国宝を見逃してしまったとはいえ、トーハクでの聖徳太子展も相当な充実度でした。130点以上の展示品が用意され、そのうち20点ほどが国宝(すげー)で、需要文化財も60点ほどが展示されていました。新コロナウィルス禍で鑑賞時間は90分以内に、と呼び掛けられていましたが、90分では鑑賞しきれないくらいの充実度でした。会場内は撮影禁止だったので、具体的に紹介できないのが残念です。
前回の『鳥獣戯画』に続き、今回の『聖徳太子』もトーハクとしては相当に力の入った開催だったようで、入場料も前売りで2100円とかなり高めの設定です。同時に開催されている特別展の『国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ』が前売りで1400円であるのと比べても特別展としての格の違いが分かるというものです。
特別展の後は東洋館の地下にあるミュージアムシアターで関連企画である法隆寺国宝金堂『聖徳太子のこころ』も鑑賞しました。こちらは別料金ですが、友の会会員には期間限定の無料券1枚が提供されるので、それを使って鑑賞しました。このほか、東洋館で開催中の『イスラーム王朝&ムスリムの世界』(マレーシア・イスラーム美術館精選特別企画)を鑑賞したり、いつものように東洋館5階に展示されている「瑪瑙石榴」見たり、国宝室で「山水屏風」を見るなどしていたら、いつものように長居をすることになってしまいました。
ところで以前に万札に肖像画が使われるなどした聖徳太子ですが、最近では実在しなかった説のほうが有力になっています。本当にいなかったのではなく、相当する人物はいたものの、その人物が聖徳太子の業績とされているようなことを実際にやったとは考えられないという説なのですが、それが歴史学の常識のようになりつつあります。この日の特別展では、聖徳太子に由来するさまざまな展示品がありましたが、解説には「~伝えられる」などと書かれているものが多くありました。特別展全体としては、存在しなかった説などとんでもないというトーンなのですが・・・。


トーハクの後は暑さの中を歩いて上野広小路へ。上野公園内はなるべく日陰を選んで歩きましたが、夏の日差しを避けきれないところも多くてまいりました。ジジイになると日差しから受けるダメージが大きくなる感じです。そんな思いをして目指す「蘭亭ぽん多」に到着したら、“本日 夜の部は臨時休業”との札がかかっています。が~ん。またしても人生にツイてないパターンの炸裂です。なんでいつもこういうことになるのだろう。この日で上野広小路のとんかつ店を制覇できると思ったのに、これでまた持ち越しです。
どうしようかと思い、まずは前回に食べてとてもおいしかった「ポン多」にもう一度行っても良いなと思って歩き始めましたが、まてよと思い直し、そう遠くない位置にある湯島の「小福」に行くことにしました。うなぎは日曜日に食べたばかりですが、「小福」は以前から懸案になっている青木英夫大先輩の推奨店のひとつだったので、この店を消化することにしました。青木さんによれば、この店は柳家小さんが行きつけにしていた店だそうで、丼でないと食べた気がしないとして、自分の丼を預けてそれで食べていたとのことです。
店に着くと、無事に営業していました。間口の狭い店ですが、見るからに小ぎれいな感じで下町のうなぎ屋さんというイメージではありせん。中に入ると、細長いU字型のテーブルがあり、U字の内側の部分は池になっていて紅白の錦鯉が泳いでいるという変わった店です。メニューを見ると肝焼きが書いてありません。尋ねるとコースの中に設定していて単品はないとのこと。座念ですが仕方ありません。桜、桃、椿の3段階があるうち桜を選びました。
桜はうなぎ1.5尾が使われていて、重箱をびっしり埋めつくしています。こうした白いご飯の見えない鰻重が好きです。焦げ目がちょっと強いかなという感じはありますが、見た目の満足度は十分でした。ひと口食べると、タレの塩気がけっこう強めであることに気付きました。都内のうなぎ屋さんは全般に、上品な味付けの店が多いものです。埼玉の北部や群馬、栃木など、東京から離れると濃いめの味付けの店が多くなりますが、「小福」の味付けはそんな感じです。食後にたっぷりお茶を飲みましたが、それでも後々まで喉が渇く感じでした。
ご飯はちょっと柔らかめですが、私にはちょうど良いくらい。肝吸いの味はむしろあっさりしていて、大きめの肝が入っていたので大満足。お新香もいろいろな種類が盛られていて、味も上々でした。いずれにしても懸案の店がひとつ消化できて良かったと思います。
帰りに春日通りから錦糸町行きのバスに乗ろうとしたら、またしても目の前で1台行かれてしまいました。前回「井泉」に来たときもそうだったのですが、春日通りの向こう側にあるバス停に向けて横断歩道を渡ろうとしたとき、歩行者信号が点滅を始めたので思い止まったら、赤信号の間にバスが通りすぎ、バス亭に停まった後で発進していきました。思い止まる瞬間には、一応春日通りの左手を見て、バスが来ないことを確認しているのですが、信号を待つ間に見えないところにいたバスが登場して通りすぎていくのでした。つくづくツイてない一日でした。
そんなこんなでこの日は家に帰ると万歩計は1万1000歩以上を記録してやや歩き過ぎ。ぐったりしてオリンピックダイジェストを見ている間に寝落ちしてしまいました。
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