(なんか…気分いいな)

 桐谷は図らずもSに目覚めつつあった。

***

「―――とまあそんなわけで、オレは文人さんのおかげでいじめから解放され、部内での地位を得たのであった。

 めでたしめでたし」

「いや、昔話っすか!?」

 いい話だなーと思って聞いていたら最後、どこかで聞いたフレーズで締められて達也は思わず突っ込んだ。

(しかもなんかSに目覚めてるし…)

「スゲー!!お二人にそんな過去があったなんテ、オレ、カンピョーしました!」

「それをいうなら感動~」

 さらに隣に日本語を間違えがちな留学生がいるので、二重に突っ込むがだんだん疲れてくる。

「とにかくまあ、オレが文人さんに感謝してるっつーことはよーく…」