思いの外あっさり桐谷はそう返してくれた。

「え、教えてくれるんですか?」

「お?なんだよ平松。オレはそんな意地の悪い男じゃねえぞ」

「あっ、いや、なんかデリケートな話題だと思ってたんで…」

 怒られているわけではないが、余計なことを言ってしまったかと達也はついタジタジする。

「まあいい…あれはオレが高1の時―――」

***

 入部したての頃から頭角を現していたオレは、先輩たちから目を付けられていた。

「桐谷の奴さぁ、中学の県大会で個人優勝したことあるからって、調子乗り過ぎじゃね?」

「だよなぁ、ちょっとオレらで教育してやろうぜ」

 そうやって教育という名のイジメが始まった―――