「となり座るよー、桐谷」

 もう座ってるじゃん、と達也は心の中で突っ込んだ。

「文人さん、ちわっす!!」

 桐谷が文人にでかい声であいさつする。体育会系だからというのもあるが、理由はそれだけではなかった。

「今日も桐谷サン、嬉しそうだナー」

「ああ、文人さんへの尊敬が態度に出てるよな」

 桐谷は過去のとある一件から、文人のことをかなりリスペクトしているのだ。

 あからさまにひそひそしていたら怒られそうなので、リーと達也は絶妙な声量で、なるべく普通に会話した。

「最近どう?調子は」

「ウス!絶好調っすよ。文人さんのアドバイスのおかげっす!」

 興奮気味に話す桐谷に、文人はのほほんと笑う。