結局達也とリーは、二人そろって桐谷に拳骨をもらい、朝から大きなたんこぶをこしらえる羽目になったのである。
「アイヤ~、まじで悪かっタ!」
「本当だよ…」
自分も避けたとはいえ、達也はほとんどとばっちりのようなものだ。日本人ぽく手を合わせて謝罪するリーの向かいの席で、ざるそばセットを食べながらため息をついた。
「よう、お前ら」
「アッ…」
「き、桐谷さん…」
ちょうどそこへやってきたのは、親子丼セットの乗ったトレーを持った桐谷だった。さっきあんなことがあっただけに妙に気まずい。
「いやぁ、さっきは悪かったな。暑さでストレスたまっちまっててよ」
「「い、いえ…」」
とりあえず桐谷の機嫌が直っているようなので、達也とリーはホッとした。
