まあ別にいいんだけど、と一人冷静になった達也は、自分も食べようと食券を買いに行く。カレーうどんを注文して戻ってくる頃には、和樹はすでにコロッケ丼を完食していた。

「早くね!?」

「だからお前が遅せーんだって」

 へらへら笑って食器を片付ける和樹は、いつの間にか早食いがくせになっていた。

「いくら忙しい生活送ってきたからって、あんまり急ぐと消化に悪いんだぞ」

「んだよ~、母ちゃんみたいなこと言いやがって」

 ブーブー口をとがらせる和樹の前で、達也もカレーうどんをすする。スパイシーな刺激と和風だしの旨みの黄金比。やっぱり今日も美味しかった。

 食べ終わった後、今度は和樹と2人で中庭を通るのだが、そのとき絶妙な距離を空けつつ同じベンチに座って弁当を食べる東雲兄弟の姿が見られたとか見られなかったとか。