帰路。一泊二日の沖縄取材を終えた、電車の中。金曜の夜に疲れ切ったサラリーマンの顔が妙に愛おしい。俺も俺もとシンパシー。

沖縄について思ったことを、書きたいと思う。


3回目の沖縄は観光ではなく、仕事。
観光地としての沖縄でなく、ビジネスとしての沖縄。TPPでも話題になっている。働く人を感じた沖縄。沢山の本音を聞いた。



国が違う。文化が違う。

日本であって、日本ではない感じ。外を見てみるとトンネルなどの公共工事は日本式だけど、住居などの人々の暮らしに根付いてるものは明らかに日本ではない。


ツギハギしている無理やり感が否めない。

日本語を話している外国人に近い。日本文化の押し付けを感じた。
近いのに、何かが決定的に遠い。

言語がここまで本土と違うのも分かる気がする。

文化が消えてしまう危機感をみんな持ってる。

ウチナーとナイチャー。

ナイチャーとは内地から来た人のことを指す。

ここまで、ソトモノを明確に指す言葉は沖縄以外に僕は知らない。


聞くと、うつ病の発生率が日本一高いそう。

家族の文化に慣れすぎ、ビジネスに直面すると、面をくらってしまうそうだ。

人情の国が大阪ならば、沖縄は家族の国。

全員家族。


家族の危機には全員で対する。


台風で家が吹き飛んだら、家の建て替え費は、企業が破格の値段で対応するらしい。


「家族だから。家族の危機だから。」

その言葉が沖縄のビジネスを阻害してると聞いた。


儲けて、税金を沢山払って、県に還元する。という考え方は受け入れらない。あくまで一対一。目の前の人を優しく受け入れる文化。


とはいえ、人はめちゃくちゃ優しい。本当に優しい。

現地の担当者の方は二日間つきっきりで、対応していただいた。

色々な観光地にも連れて行ってもらい、色々な名産、お店を紹介してもらった。


こんなに良くしていただいたのだから、立派な記事にしたい。と心から思う。


文化の話に戻る。

沖縄が日本の国の物になって、150年。琉球王国の歴史は450年前に遡る。僕たちはこの国の三分の一しか知らない。

この事実を知り、ますます確信した。

国が違う。文化が違う。


現地企業の社長になった、内地(沖縄ではない県)の人に話を聞いた。

まず行ったのは、文化を知ること。


尚巴志が行った琉球王国の統一。

戦争。

米軍との関係。

基地。


これらのことを理解しなければ、沖縄でビジネスをすることができない。
深いところでわかり合うことができない。と一言。

そのことを話す言葉もイントネーションは現地の人さながら。

たった一年でここまでイントネーションはうつらない。

これもわかり合うために、意図的に行っているのではないかと感じた。

こうまでしないといけない沖縄という国。

とにかく観光で行った沖縄の価値観をぶっ壊され、ぐらぐらしている。


抗うな受け入れろ、だが従うな。

尊いウチナーの心に乾杯できるわけもなく、家に到着。


photo:01


残波岬


photo:02


首里城


photo:03


真上を通る飛行機


きっちり観光はかましたけどね!