仕様書 つづき
仕様書は 普通サイズの船でも 一般、船体、船装、機関、電気を含めると
厚さ 5センチ 程度の 大型書類
船主側との打ち合わせをして 詳細仕様 積算 船価 を決め 以下の図面を入れて
契約に進む
2.基本図面
KEY PLAN と呼ばれる 一般 基本図面は 以下のものを
最初に作り 生産部門 船主 船級協会などと 協議しながら決定する
GENARAL ARRANGEMENT GA 一般配置図
ジーエー と よばれる
全体の タンク 機器 装置 部屋割 主機 プロペラ 錨 マスト ハッチ
など 積荷 安全航海 のための 機器 等 すべてを 配置した図面
私が 初めて見た時には 烏口(からすぐち)で インクで 厚い紙に 設計で
作図のうまい人が 描いていた きれいなものであった
現在は AUTO CAD で 作図
900TEU コンテナ船 (20尺換算で900個積み)
30BC (3万トン積み バラ済み船) GA
MIDSHIP SECTION 中央断面図
ミド シップ と 呼ばれる
中央部の 強度計算を する 縦 横 強度部材 配置を 示す
中央部 MIDSHIP の 位置は Lpp (垂線間長の 中心)
SHELL EXPANSION 外板展開図
シェルパン と 呼ばれる
外板を 縦方向は FRAME SPACE どおり
上下方向は 船体中心線を 基準に 外板を 押し延べて 延ばした長さに
表示する 直線と曲線の 境界線 を示す
船尾骨材 STERN FRAME は 別途 詳細図を 描く 舵も然り
CONSTRUCTION PROFILES &PLANS 鋼材構造図
一般に コンプロ と 呼ばれる 図面で 使用鋼材 の 寸法 示す
側面は 右から左を見 断面は 後ろ(艫 とも)から 前(表 おもて)を見
平面は 上から 下を見た 形を図示する
LINES 線図 (外形 形状図) ラインズ
計画ラインズ から 実施 ラインズ へ 精度を上げる
オフセット テーブル という 数表を 計算して XYZ 軸の位置を
精度高く 合わせる作業が ラインズの 基本作業
大昔は 原図場で 現尺で描き 1/1
私が仕事に就いたころは 1/10 で 正確に 手から 機械にかわって
描かれていた
今は CAD
ラインズは 諸 精度の根源
フェアリング と いわれる 水流のごとき フェアーな 線を 計算する 算式を
諸先人が 作ってきた歴史がある 車 飛行機も 同じ流体力学の考え
こういった 図面で 強度計算 安定性 スタビリティ 動揺計算
各区画 容量計算 重量計算 などをおこなう
次号 機関部 機器配置 管装置図 などを 説明する
昭和20年4月7日 (1945) 夕刻 3000有余 乗艦の 戦艦 大和 (有賀艦長)
徳山港を出て 桜咲く 四国 九州間の 豊後水道 速吸の瀬戸(はやすい)
を 沖縄に向け 突撃 79年前 の ことであった
2024.04.06 pedra-oishi
y王なり