実習は 日立造船 桜島造船所  (今はない)

 

 

実習内容 自動車運搬船 追浜丸(日産自動車 発注)ヘット進水作業 であった。

 

現在は ヘット進水は 少なくなっているが 当時は 主流であった。

 

船台に固定の 木製固定台 と 船体に固着される

滑走台(進水台)の 空間に 進水力(滑り降りようとする 力)を潤滑に するために 間に 固定台に 予め塗布して 固くした 固定石鹸(へット 油脂)の上部に 軟石鹸 (やわらかい グリス状の ヘット)を 手作業で 狭い空間中 に 進水前 前日に 塗布する。

 

これが 円滑に 進水する 摩擦力を低減する方法

 

現在では 直径十数センチの鋼球を 利用した ボール進水、 

 

小型船では レール台車進水が 主流

 

船の 傾斜角度は 船の大きさ 滑走距離 浮上反力 進水速度 潮高 などを

 

考慮して 40-50㎜/1000㎜ の勾配

 

 

私は この 実習体験 以降 200隻 以上の 進水 に携わることになる。

 

 

ブラジルでは 一本進水台での ヘット進水も 施工した。

 

日本では 横進水は 知らない。

 

中国では 別途 詳述する 空気入り ゴム 円筒風船式 を 多く見た。

 

 

 

追浜丸 の 進水

同級生の 香川穂積君(尾道造船)

                                        と 進水前 追浜丸

東大の実習生 杉浦氏(日立造船研究所入)、志村氏と

 

 

 

自動車運搬船 の 変遷

 

ブルバード と 追浜丸

 

当時の自動車運搬船は 車 一台ずつ クレーンで 吊り上げ 船内に収容

 

現在は 船尾 と 右舷中央部に 自走して船内に入れる ランプがあり

 

車収容の層数は 10-15層 に収容でき 数千台 から 一万台程度収容できる

 

 

10層 4千台 積み

 

 

 

桜島 造船所 との 因縁

 

 

 

私が 生まれた 昭和19年6月 時点で 父は 桜島造船所の 設計で 働いており、 船台には 上記 海防艦 大東(だいとう)が 乗っていた。

 

父は 戦争のことも 桜島のことも 語らなかった。

 

母も 父が 働いていたことを 私によく語り、 大三島で 誕生後 大阪 枚方に

 

居住していたことも よく話してくれた。

 

 

 

桜島工場の 変遷

 

 

現在は ユニバーサル スタジオ ジャパン(USJ)

 

 

 

USJ 以前の 工場

 

 

JR 桜島線 終点

 

 

工場で生産していた商品は

 

舶用 B&W ディーゼルエンジン、 水門、鉄橋、などの 鋼構造物

 

ゴミ焼却施設 設計・施工、 各 化学 石油 プラント設計・施工

 

海水淡水化装置 (同期入社の 大西君が サウジ オマーンなどへ 納入)

 

その他 陸もの (海 船 以外)

 

 

 

陸機部門の 設計所

 

技術研究所

 

 

 

私は USJ に 行く気持ちが 起こらない。

 

                                          2024.03.20     pedra-oishi