多摩区認知症キャラバンメイトたまのわの定例会でのお話です。

メイトのフォローアップという事で年1回外部から講師を呼んで話してもらう、というのがあります。

前回の定例会で、今年度は誰を呼ぼうか話し合いがありました。
私は仕事で出席できなかったので、メールで認知症当事者の声が聞きたいという目的で、厚労省認知症希望大使になっている丹野さんを呼んだらどうかと提案していました。

しかし定例会では、丹野さんより身近に当事者がいるよと言われて、その方を呼ぼうって事になってました。

今回の打合せでは、その方を呼んでどんな話をしてもらおうか、という話し合いでした。
事務局が出した案は、当事者が所属しているNPO法人代表を呼んで、どんな活動をしているか話してもらうのが中心で、おまけで当事者が話すみたいな構成案でした。

私の希望とはかけ離れたところに落ち着きそうだったので、私は次のように発言しました。

「もともと当事者を呼んでほしいと提案したのは私です。
今まで、学者とか介護関係者の話をたくさん聞いてきました。
でも当事者の話を聞くと、今まで学者や介護関係者が話していた"やってあげている事"と、当事者が思っている"やってもらいたい事"が全然違う場合があるという事に気がつきます。
なので私は当事者の声を聞きたいと思い、提案させていただきました。
やってほしい事は何か聞いてみたいのです。」

私の話を聞いて、賛同する意見を言う人が何人か出てきました。
なので、フォローアップでは、当事者の声を聞く事になりました。

認知症の方も同じ人間です。
本人にどうせ言ってもわからないだろうと、家族に聞いてばかりいると、本人のためにやってあげている事が、いつのまにか家族のためにやっていることになっちゃうでしょう。

そもそも、介護や成年後見などの制度は、本人のための制度なのだから、本人の意見を聞くのが大切だと思います。