なにげなく見たフジテレビ、Mr.サンデー。特集で、信友直子ディレクターが撮った実家で老老介護している両親の様子のドキュメンタリーをやっていた。

父親95歳、母親87歳。呉市で二人で暮らしている。娘は東京で働いている。

開始から衝撃的なシーンが映る。母親が洗濯物の前で格闘しているのだ。

母親「毎日洗濯しているのに何でたまるんやろね」
娘「洗濯しとらんから、たまるんやろね?」

しばらくして母親は疲れたのか、異臭を放つ洗濯物の上で横になって寝てしまった。
父親は耳が遠いので全然気づかない。

買い物などの家事は、95歳の父親が行っている。歩いて10分ぐらいのところにあるスーパーまで買いに行くのだ。

買うものはいつも決まっている。ヨーグルトなど調理をしなくて済む物が中心。これでは栄養が偏ってしまうだろう。

買い物から帰り道、父親は途中疲れて何度か道端で休んでいた。

娘は今まで何度も「私帰って来た方がいいよね?」と聞く。
両親は、娘に遠慮しているのか「帰ってこんでええ」と言う。

父親は「さだめじゃ」と言い、今の生活を受け入れているようだ。

高齢者は皆、歳とったらみんなこうなるんだからと思い、我慢する傾向がある。

娘は地域包括支援センターに相談できると知って訪れる。

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信友ディレクターは、介護認定のことも、地域包括支援センターに相談できることも、知りませんでした。

自分の親が認知症かな?と思い始めて、初めて何したらいいのか、情報を集め始めると思います。

それまでは、なかなか自分が親の介護をするって立場になるなんて考えたくないというか、親も大丈夫と言っているし、まだ大丈夫と自分に言い聞かせて、避けてきたと思います。

誰でも、自分を育ててくれた親が衰えていく様子は見たくないものです。でもそれが現実なのです。

実の親の介護は、いつまで続くかわからない、先が見えないし、ツラいことばかりです。

たまにはデイサービスやショートステイに任せて、息抜きすることが必要です。

決して、一人で抱え込まないでください。
地域包括支援センターなど、相談に乗ってくれる人がいるのですから。