(今朝のNHKあさイチより紹介)
認知症や障害によって判断能力が不十分な人の財産を本人に代わって管理する「成年後見制度」
2000年に制度がスタートして15年以上経ったが、いつの間にか財産を使い込んでいるといったトラブルが増えています。判明しているだけで、被害額は56億円(2014年)。なぜ被害は拡大しているのでしょうか?

事例
Aさんの母は認知症で施設に入っています。遠方で大変なので財産管理を頼むため成年後見の申立をしました。成年後見人には裁判所が選んだ弁護士がなりました。

ところがその弁護士は3年間で母の財産4200万円を横領し、施設の利用料が払えず母は施設を出なければならなくなってしまいました。途中で後見人の弁護士がおかしいと気づき家庭裁判所に相談したけれど、交代できなかったそうです。

問題点
裁判所が選んだ弁護士も人の子、金に目がくらむこともある(個人の資質の問題)

チェックできなかった原因
裁判所には成年後見人の監督義務がありますが、後見人は年1回裁判所に報告すればよく、十分にチェックしているとは言えません(制度運用の問題)

また後見に関する相談窓口も裁判所ですが、なかなか動いてくれないそうです。
成年後見人は一度就任すると特別の理由がない限り交代させることはできません。
最初から信用できる人を後見人候補者に指名するか、いなければAさん本人が後見人をやってもよかったかもしれません。

勉強しないと泣きを見る、怖い制度ですね。