この日記は今年9月21日に書いた日記からの転載です。

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今日父親に面会してきました。

朝着いた時には、まだ点滴が始まっていないせいか、あまり元気がありませんでした。
点滴が始まると少し元気が出てきたのか、しゃべるようになりました。

でも、もごもごしていて、何言っているかわからない。

最後に父親に聞きたいこと、最後に会いたい人とか、葬式に来てほしい人とか、たくさんあったのに聞けずじまい。
もっと元気なうちに聞いておくんでした。

血中酸素濃度が一時下がったので、鼻に管入れて酸素吸入しています。

食べ物や飲み物を誤えん(誤って気管に入っちゃう)してしまうので、口から栄養は取れません。栄養は唯一、点滴だけ。

その点滴も中心静脈(IVH)からの高カロリー輸液(TPN)ではなく、左腕からの普通の栄養と抗生剤でした。

口から栄養とれなくなった状態では、何をしても延命治療になります。

あとは穏やかに、苦しまず、痛みを感じることなく安らかに一生を終えることを祈るだけです。

昨日のNHKスペシャルはまさにそれがテーマでした。ある特別養護老人ホームでは、酸素吸入せず経管栄養もせず、安らかな最後、「老衰死」を実施していました。

医療にとって死が負けと考えている人が多いかもしれません。でも個体として徐々に機能が衰えていって、最後には停止することを受け入れなければいけません。

今の時間は、残される我々にとって死を受け入れる、心の準備をさせる時間を待ってくれている感じがしました。