私は大学入学を機に実家を出て以来、母と文通しています。

社会人になってからも、家族ができてからも。かれこれ十何年になります。

母は「家族新聞」をつくっていたこともある人で(実家は印刷業だったので)、かなりの筆まめです。


母の手紙デビューは、母の母方の祖父だそうです。

私は会ったことのない、その曽祖父は満州で武器商をしていたそうです。

敗戦と同時に帰国し、どこでどんな生活をしていたのか私は詳しくは知りませんが、母は曽祖父(母の祖父)から手紙をもらってとてもうれしかったそうです。

確か、クリスマスに辞書をプレゼントしてもらい、それをひきひき手紙を書いた、というエピソードも聞いたことがあります。

(還暦を迎えた母が、信州のど田舎でクリスマスプレゼントをもらう習慣があったとは、なんとも不釣合いな話です)


母は祖父(母の実父)のお下がりの文机を持っており、そこに向かってよく書き物をしていたのを思い出します。


ちなみに母からは遺言として、棺には手紙をたくさん入れてほしいと言われています。

こうしたい、ああしたい、ということがなく生きてきた人がお願いすることなので、もちろんその通りにしてあげるつもりでいます。が、悲しくなるのでなるべく考えないようにしています。


そんな母の目下の夢は、私の娘と文通することです。

娘が生まれてからは、手紙の宛先に娘の名前も書いてくれることもあります。

その場合は、私が声に出して手紙を読みます。

「毎日楽しく過ごしなさい」とか「字が書けるようになるまでばあちゃんは待っています」とか。

娘は分かったような、分からないような。


詳しく書くことはできませんが、母の体調はよいとは言いがたく、手紙のペースが元気のバロメーターでもあります。

だから私も、わざわざ写真を現像して手紙に同封したりします。

たった1枚か2枚の便箋に近況を書いて、切手を貼ってポストに投函する。

日○郵○のCMじゃありませんが、このアナログさが私は好きです。

「今日は1本手紙を書かなきゃな、どのネタにしようかな」と考える時間も。


そんな母から届いた先日の手紙。

(手紙が届くと嬉しくて、ついついハサミを使わずに封を開けてしまいます・笑)


私の娘の夢を見たそうです。

私の母が私の娘を7ヶ月健診に連れて行くところ、背中におんぶして駅のホームのようなところを歩いている。

背中に重みを感じて、視界には左右の足がぶらんぶらんと揺れているのが見えています。

すると向こう側からシェパードがやってきます。

シェパードは、娘の足をねらっています。

ねらってはいるが、かみついてやろう!という感じではなく、楽しそうだから遊びたい!という感じ。

でもシェパードは大きくて力が強いので「やばい」と思い、「誰か犬をとめて!」と叫ぶ自分の声で目が覚めた、という話でした。


娘の足に気をつけるように、とありました(笑)


夢から覚めても、なんだか娘を背負っているみたいにあったかい感じがして、幸せな気持ちだったそうです。


私が高熱を出したときは、私が川に流されてしまう夢を見たそうです。

私に何かあったのではと思っていた矢先、私から電話が来たので(あまりに高熱で身動きがとれず、救急車を呼ぶかの判断もできず、母に電話してしまう私)驚いていました。


母の夢あれこれ。


自分が若いときには夢を描くこともなかったという母ですが、孫ができて夢が持てていることに気づいているかな。


夢が実現するように、早く娘に文字を教えなくては(笑)