*本* ファントム・ピークス☆北林一光 | 。+゚定禅寺大学2年生゚.:。+゚

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夫の赴任先仙台から地元に戻り、英語のプロを目指してがんばっているアラフィフ主婦です。



解説で映画監督の黒沢清さんも言っていましたが、ハリウッド映画を文字で読んでいるような本でした。
一言で言えば、パニック小説なんだけど「人間が食い散らかされる」というような凄惨なシーンにも、上品さを残している。
それ故、私には物足りなく感じました。

次々女性が死んでいく。原因は何なのか。犯人は誰なのか。
推理要素も楽しもうと思ったけれど、後出し情報が多くて推理させるための本ではないみたい。

吉村昭の「羆嵐」に比べたら、怖さは1/10くらいでした。

***
長野県安曇野。
半年前に山で行方不明となった妻の頭蓋骨が見つかった。
三井周平は悲嘆に暮れながらも、遭難場所から遠く離れた場所で発見されたことに疑問を持つ。
あれほど用心深かった妻に何があったのか?
数週間後、沢で写真を撮っていた女子大生が行方不明に。
捜索を行う周平たちをあざ笑うかのように第三の事件が起こる。
山には、一体何が潜んでいるのか!?
稀有の才能が遺した、超一級のパニック・エンタテインメント!

☆☆☆
「ファントム・ピークス」
北林 一光 著
角川文庫
200711