台所便り vol.4(穀雨) | Pico Farm

台所便り vol.4(穀雨)

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Pico Farm「台所便り」は毎月二十四節気の変わり目
前後に配信します!
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一昨日20日は百穀を潤す春雨という意味の「穀雨」(こくう)
その暦が告げるようにここ数日しとしとと雨が降り続い
ています。



久々に晴天だった昨日庭をひと回りすると、また草花が
ひと回り大きく成長していました。
まさに植物を育てる春の雨という実感です。



日本には雨を表す言葉が沢山あるそうですが
この季節の言葉に「催花雨」(=さいかう)
という言葉があるそうです。
漢字の通り花が早く咲くようにと促す雨。
生きとし生けるものに生命を与えるということで
「万物生」(ばんぶつしょう)とも言うそうです。



こんな雨なら濡れてもいいな・・・



自然に近い暮らしをはじめたお陰でこうした美しい
日本の言葉に意識が行き、また身を以て実感させて
もらえています。



さて、先週末はPico Farm第3回目のライブセミナーでした。
今回も関東から中国地方にかけて各地から10名の方が
参加してくださいました。


丁度日野では桜が満開で、この春の季節を感じられる
ようなお食事を意識しました。


その中でもこの季節のためにつくったのが桜ご飯。
去年つくった桜の塩漬けをまぶし
色付けのために黒米を混ぜて炊きました。


桜の季節に桜の塩漬けを食べるためには前年の桜を
とることから準備がはじまっています。
去年塩漬けをつくっていた時には桜ご飯を沢山の人
に振る舞うのは想像もしていなかったけれど、
思い起してみると自分以外の誰かのために・・・
とどこかで思いながら作ったいたように思います。


そういえば、着物の柄は着て行く相手のために選び、
自分は後姿で御洒落するというのを聞いたことが
あります。相手を立てるというこの日本文化。
ちょっと話はずれましたが、桜の塩漬けから
しばし自分の中にもある日本文化の意識に思いを
馳せておりました。


モモはこの塩漬けがとても気に入ったようで
桜の花をみると「美味しそう~」というように
なりました。娘にはこの感覚大事にしてほしいな。



今回のお食事は桜ご飯以外にも、

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ウドの皮のきんぴら

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ウドのぬた

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桜ご飯、競りご飯、新ごぼうの梅干し煮

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タケノコとわかめの煮物

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春菊と押し麦の甘酒サラダ

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全体図


初日の食事の写真もとり忘れましたが、

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菜の花のからし合え
さといものマッシュサラダ
大根とモチきび煮
豆腐とくるみの精進巻きetc...



「万物生」のこの時期に目で春を感じながら
心も潤い成長するために口から食を通じて体験
してもらいたいという思いをこめました。


この心が伝わったのか私の食事をきっかけに食と
向きあうことで自分と向き合って下さった方も
いらっしゃいました。
これが私の目指していたこと。とても嬉しいです。


寒い寒い冬の後で迎えたの春。
私の体はもっと緩みたいようで、カユミや体調不良
という形で症状がでています。
旬のタベモノの力のかりながら引き続き出し切って
いきたいと思います。