ルイスがやってきた(1) | Pico Farm

ルイスがやってきた(1)

'06~'07年にかけて世界一周をした時ペルーで
出会ったスペイン人のルイスが先週から滋賀に
遊びにきています。


ペルーのアレキパでコンドルを観に行くツアーに
参加した時に一緒のツアーバスに乗り合わせたルイス
意気投合し旅の予定を変更して彼の家があるパナマに
遊びにいき
とっても濃い5日を過ごしてからはや3年。


彼は現在ドミニカ共和国に移り住みそこでガン治療の
クリニックを経営している医師でもありビジネスマン。


娘が産まれたと知らせたら会いにくるといって
新しいクリニック開設最中の忙しい合間をぬって
遊びにきてくれました。


忙しい人程時間のやりくりが上手い。


ドミニカ共和国から3都市を経由し10,000マイルを移動。
にも関わらず時差ボケをものともせず翌日は近所の山を
難なく登るエネルギッシュな62歳。

Pico Farm

最初は恥ずかしがっていた娘も、彼と毎日過ごし
一緒に旅する間に彼に走ってしがみつく程仲良し
になりました。

Pico Farm

このルイスの人生、ものすごい面白い。



その生き方からとにかく学ぶ事多し。



彼は相手がどんな球を投げても受け止めてくれる
懐の深さももちながらも行動や言動はまるで子供の
ようなところもある。


このバランスが彼の人生を支えてきたのだろうと
感じます。


彼はマドリッドでも一番いいと評判の病院の院長
を勤めていたにもかかわらず、さまざまなきっかけ
から南米を知りその可能性に惹き付けられ中南米を
中心にビジネスを展開してきました。


彼は医者でありながらも経営の面白さに目覚め
改めてビジネを学ぶためにビジネススクールに入り
それ以来医師というよりも経営者としての道を
歩いています。


マドリッドで一番といえばスペインでもトップクラスの
病院で将来安泰のポジションがあったにもかかわらず
自分の心が示す道に沿って生きていく。
それがたとえ世間一般の常識から外れていたとしても。



その型破りな彼の生き方に共通するものを感じます。
ただ彼の場合は私たちとはスケールが違いすぎますが・・・



マドリッド最高峰の病院の院長のポジションを退いた
きっかけは米国最大手のコンサルティングファームでの
話が浮上したのがきっかけで、最終的にはその会社の
パートナーにまでなり、これまた将来安泰だったにも
かかわらず「つまらなくなった」とあっさり退職。


周りからは『あんないい会社のいいポジションをなぜ
辞めてしまうんだ』と不思議がられたそうです。


その後メキシコで生命保険会社を立ち上げこれまた
ものすごく上手くいっていたのが、メキシコ政府の
デフレ政策のためある朝起きると貨幣の価値が1/3に
なってしまった。


会社をどうにか持ちこたえさせるため2年間私財も全て
投入して再建を果たそうとするも最終的には
命まで狙われるくらいの状況に見舞われ会社を閉鎖、
すぐにメキシコからアメリカに渡ったり航空券代を
支払ったら所持金はたったの800ドルしかなくしかも
それが全財産だったそうです。


『どんな嵐がこようともかならず嵐は通り過ぎる。
 だからそれまでじっと待つんだ。』


と彼は言います。



→つづく・・・