土用干しをしながら考えた | Pico Farm

土用干しをしながら考えた

6月19日にはじめて梅干しを漬けました。
これから晴天が続きそうなので
今日から土用干しをはじめました。

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辰巳芳子さんの梅干しの漬け方を参考にしました。
彼女が食を通じて物事の本質を見通すその視点
にいつも共感します。


以下梅干しについて、
辰巳さんの文章を引用します。

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物事の後先を知る上で保存食作りは最適です。

準備をあらかじめ整え、段取りを考え
保存食をつくる。

そして、つくったもので後々の生活が賄えるなら
生きていく自信につながります。

梅干しを作ることは実用面もさることながら
精神面でも大きな意味があります。

毎年親が漬けていた梅干しを受け継いで作っていく。
その態度が大切です。

毎年同じことを繰り返す。
生きていくことは、やりこむことなのです。

今年の仕事を去年のそれと比較して
自分の進歩の度合いを計っていく。
今年、自分の中に残った手応えが
きっとあるはずです。

これこそ自信になるのです。
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紫蘇の色のつき方がまばらですが、
自分で漬けたというこの経験が、
梅干しのことのみならず、生きる自信に
つながっていく・・・


土用干しをしながらその感触を実感しました。


東京では仕事をしてお給料をもらいお金を使って
手に入れていたものが、田舎暮らしをはじめて
からは、時間がかかっても自分でゆっくりと
手づくりをするという方法で手に入ることが
増えています。


お金は便利で絶対に必要なもの。
梅干しもお金を出せば買えます。
私もいままでずっとそうして来ました。


だけど辰巳さんの言うように今年の仕事と
去年の仕事を比べて自分の成長を知ること
は自分で作ってはじめて体験できること。


毎日の食事作りでも意識すれば成長を
実感できるのかもしれませんが、
年に一回の梅干し作りだから毎年の
自分の成長を実感するいいイベントだな
と思いました。


そして子供にも梅干しを作る姿を見て
何か感じてもらいたいと思います。

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子育て真っ最中の現在、子供とどっぷりの
生活の中にいるとふと、


「私は社会の役に立っているのだろうか?」


と思うことがあります。



だけど、今回梅干しをつくりながら生きる
自信が増していくことを感じられたお陰で
こんなことに気がつきました。



梅干しを買っていた時の私、
梅干しを作った後の私、



どちらも同じ私だけど、買っていた時に
には感じられなかった「生きていく自信」
がいずれ社会に役立つ時がくる。


自分と家族という小さな世界が中心の現在
だから、その世界を大切にすることが未来に
つながるはずです。


梅干し、万歳!!!