食いしん坊のこと | Pico Farm

食いしん坊のこと

詩人「まどみちお」を知らなくとも、

「ぞうさん」「ビスケットの歌」「やぎさんゆうびん」

は日本人ならだれもが知っている童謡でしょう。



彼の本「いわずにおれない」はここ数ヶ月私の愛読書です。

その中でまどさんが「やぎさんゆうびん」の詩について

どのように読んでくださってもいいです

と前置きしながら、こう書いていました。



食いしん坊の歌」と思ってくださると嬉しい気はします。

生き物にとって食べることは本質。

すべての生物があの白ヤギと黒ヤギのように無限に食いしん坊だと
思うんです。

なのに私たち人間は自分が食いしん坊なのは心得ていても、
隣の人やほかの生き物にもそうだっちゆことは忘れてしまう。

それをちゃんと覚えておったら、この世の中は随分良くなると思うんだけど・・・



あのやぎさんゆうびんのシンプルな歌詞の裏にこんな
深い世界が隠されていようとは、
今迄考えすらも及びませんでした。



脱帽です。



まどさんは現在91歳。
年齢の分、費やして来た経験を詩の中に感じるのと同時に
年齢の重圧を感じさせない軽さと、無邪気さを感じます。



娘のピコを見ていても人は本来食いしん坊なんだという
ことを実感させられます。


以前ブログにも書きましたが、食べたいものがあると突進
してくる
のはもちろんのことどんな事をしてでも
手に入れようというと必死。


全身で欲しいということを表現するので、
それを見ているとこちらが動かされます。


最近イチゴの絵が書かれたカードの裏に
本物のイチゴをかくして、手品のように
イチゴを出してあげたら、それ以来カードを
もってくればそこからリアルイチゴが出てくる
と思ったらしく、カードを持って必死で
私に訴えて来ます。

$はじめる田舎暮らしα


そしてあるときはテーブルの上にある食べ物を
つま先立ちでとろうとしている姿を目撃。
そのつま先立ちというのがバレリーナの
トウシューズでも履いているかのよう。

$はじめる田舎暮らしα

1mmでも先に手を伸ばそうとする姿が
人間の食べることへの執着というか本能を
見せてくれているかのようで、
まどさんの「やぎさんゆうびん」への思いが
少し理解できるようなきがしました。