ギターを弾くでもない。
音楽を聴くでもない。
最近のストレス解消は
会社へ行くこと。
会社のイヤなやつと
顔をあわせるわけでもない
リモート生活。
毎日が気晴らしのような毎日。
たまに行く会社が新鮮だ。
それをもっと新鮮にすべく
会社に向かうルートを
少しばかり遠回りだが
工夫したりしている。
ちょっとした
旅行気分を味わえる。
もう数十年も経つが
僕はある発明をした。
大発明だ。
実はタイムマシンを発明してしまった。
しかしこのマシン
過去には行けても
未来にはいけないポンコツ。
だから今まで隠していたのだ。
恥ずかしいじゃないか。
操作は簡単。
歩き慣れぬ道中で音楽を聴く。
それだけ。
たったそれだけで
時間旅行を可能にしてしまった。
聴く音楽はもちろん懐かしの曲。
信号が赤になった。
足を止め左を覗きこむと
並木道が広がってる。
1975年に
はじめてかぐや姫のLPを購入した
レコード屋さんの前の風景だ。
川沿いのベンチで
タバコをたしなんでる人が大勢いる。
煙の香りに包まれると
1970年に遊んだ空き地へ運ばれて行く。
この川は空き地の脇を流れてた川
そのものじゃないか。
妄想は果てない。
どこへだって行ける。
◎南こうせつ/幼い日に
※1975年「コンサートinつま恋」より