小さな恋 第1回 | がらくた通り3丁目

がらくた通り3丁目

人にとってはまるで無価値。それも一個人の形成には不可欠。自我の源泉をたどる旅。おつきあい頂けたら幸いです。

絵本

幼稚園時代
近所の子供たちとは仲が良くて
いつも数人で鬼ごっこしたり
砂遊びなどしてましたが、
幼稚園では友達がほとんどいませんでした。

僕だけ近所の子とは違う
当時の田舎では珍しい
送迎バス付きの幼稚園に通っていたのも
原因のひとつだったとは思いますが
子供ながらに
自分って何か変と思ってました。

それがコンプレックスの始まりかな?

親は商売をしていました。
父は大阪出身。
祖父はそこで商売を立ち上げ、
支店を2つ持つのですが、
そのひとつが北海道の岩見沢でした。
父は結局大阪弁抜けなかったな~。

母親もお店の手伝いもしなければいけなく
忙しかったので
僕だけ近所の子とは違う
送迎バス付きの幼稚園ってことに
なったのだと思います。

ある日帰りの送迎バスに乗り遅れてしまいました。
僕を忘れて走り去って行くバス。
そのあとを必死に追いかけました。
「お~い待って~」
無情にもバスは走り去ってしまいました。
ひどいショックをうけつつも
冒険家の気分満喫で歩いて帰宅。

僕の家から幼稚園まで約1Km。
5歳の僕がどうやって家まで帰れたのか?

実は友達がほとんどいなかった僕は
バスの中から外の景色ばかり見ていたので
自然とそのルートが頭にたたき込まれていました。

だから僕にはいつでも
一人で歩いて帰れる自信があったのです。

親には怒られそうなのでずっと秘密。
最近母親に告白したら驚いてました。

母親も知らなかったこの事実。
今の時代もしこんなことがあったら大問題ですよね~。
いい意味でおおらかな時代?

〈つづく〉