ふわり 、香れば 。(たかうの)
t A k A h i r o side
今は 、LIVEのMC中 。
「 皆さん 、盛り上がってますか !? 」
「 今日 、暑いね ~ 」
汗で髪が崩れてしまっているみさ。
こっそりジェスチャーで教えてあげると
みさは裏にはけて行った 。
俺もそのタイミングで裏に行く 。
「 髪ぼっさぼっさだあ ~ 」
鏡の前で1人髪の毛をなおしている。
「 ここ跳ねてる (笑) 」
「 あ、ほんとだ ~
イヤモニ取るからちょっと持ってて。」
イヤモニを外して俺に渡そうとするが
髪の毛に絡まってなかなか取れない 。
「 わわわ … !」
「 待って 、取ってあげるから 、」
みさの後ろにまわり絡まっているところを
なおしてあげる。
髪の毛が首にあたってくすぐったいのか
1人でモゾモゾしている。
( ふっ 、可愛い 。 )
「 はい、取れたよ。 」
「 ありがと ! 」
みさが後ろを振り向いて
クスッと笑う 。
振り向いた時にポニーテールが
ふわりと揺れてみさの香水の匂いがした。
甘くて 、甘酸っぱくて 、優しい匂い 。
我慢出来なくなってみさを抱き締めた。
「 え、 ちょ、 にっしー、こんなところで
なにしてんの 、ちょ!」
「 元気補充中 ~ 」
汗で少しベタッとした肌も
少し汗くさいTシャツも
すべてが愛しい 。
「 ふぅ ~ 、補充完了 ~ !」
「 ば、ばか、隆弘 。 」
ほっぺをピンク色に染めて
俯くみさ 。
「 こーら。外ではにっしーって
呼べって言ったでしょ。宇野 。」
みさの頭をコツんとする。
「 あー、もう早くステージ戻るよ! 」
「 はいはい。(笑) 」
まだほんのりみさの匂いがしていた 。
( 俺に匂いついちゃったなあ 、)
終わり。