9月に倒産した証券会社リーマン・ブラザーズ。ニュースで毎日報道されていたけど、この倒産はどれくらい深刻なことなの?
「リーマン・ブラザーズの倒産は、アメリカ経済の悪化を象徴しています。その背景は、サブプライムローン問題。2003年以降、アメリカで不動産投資ブームが起き、低所得の人たちも積極的に住宅ローンを組みました。そのローンをリーマン・ブラザーズなどの大手証券会社が、証券化して世界中に販売。しかし今年、不動産バブルがはじけ、住宅も販売された証券も価格が下がってしまったのです」(経済アナリストの平野和之さん)
なるほど…。しかも、サブプライムローン問題の余波は、直接的にかかわる業界だけでなく日本経済にも及ぶとか。
「まず、日本経済が大きく依存している輸出の状況は変化するでしょう。日本の輸出先の20%はアメリカ。そのほか、間接的な影響を含めれば、日本経済の半分以上をアメリカに依存しているのです」(同)
日本のGDPは、年間約500兆円。そのうち、どれぐらいの打撃を受けることになるのかは、予想不可能らしい。さらに、大企業の収益の約7割はアメリカからとなっているんだそう。
「日本経済、世界経済がどうなるかは、専門家にも予想がつかない。だからこそ世界中がパニックになっているのです」(同)
これから何が起こるのか…、不安は募るばかりです。
(ライター:有馬ゆえ/ノオト)