休日の朝9:30 マク◯ナルド。
車のタイヤ交換で、時間潰しに寄る。
注文したコーヒーとマフィンをテーブルへ置き腰掛ける
向かいには、見たところ中学生くらいの男子が3名、女子2名が喋っている
とても楽しそうだ
これからどこかへ遊びに出かけるのでしょう。
−なんかこういうのあったな−
などと古い記憶を巡らせて、僕は新聞を広げて薄いコーヒーを飲んでいる。
程なく遅れて一人の男子がグループに合流した。
さあ、お出掛け?
と思ったら
今までの明るい空気が急にしんみりしだした、、
皆、黙ってテーブルを囲んでいる。
??
遅れてきた男子がポツリと話し出す。
「あの時オレも、、言い始めたら、止まらなくなって、、、」
盗み聞きしてしまって悪いけれど、新聞越しに聞こえるからしょうがないよね。どうも、イベントの準備で一人の子とケンカして、その子は学校に来なくなったようだ。
一人ずつポツポツ話し出す
先生に相談しよう。とか、電話してみる、とか、
電話じゃ伝わらないから直接会いにいこう、とか、議論がかわされてゆく。
一人が話し終わるまで待って、一人ずつ意見を言ってゆく。言葉を選んで静かに話す。 誰かの意見に即答するわけでなく、考えて、挙手に近いカタチをとって自分の発言に移ってゆくのだ
その光景は僕にはとても聡明に見えた、というか純粋な議論というものを僕は初めて見たのかもしれない。すごく美しかった。そして静かだった。
それを破るようにブルブルッと僕の携帯電話の音が鳴る。タイヤ交換が終了したようだ。
静かに議論は続いている、一人の友達のことについて。
僕は席を立ち店を出る。よく晴れた空。
コーヒーを飲んでいたはずなのだが、、、まるで新鮮なオレンジジュースを飲んだかのようだった。